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学長室から

学長メッセージ

年頭あいさつ

2019年1月 学長 大西 隆

学長

 新年明けましておめでとうございます。今年は全国的に好天のお正月で、豊橋やふるさとなど各地でお正月を過ごした皆さんも、穏やかな陽光に包まれて、十分に英気を養うことができたのではないかと推察します。
 一方で、大学では、新年は年度の最終盤であり、学生諸君の研究指導、自身の研究のまとめ、あるいはそれぞれの職場での業務のまとめなどで忙しい日々がすぐ始まります。気分を新たに、それぞれの役割を果たしていただくようにお願い申し上げます。

 昨年の秋から暮れにかけて、メディアなどで、盛んに大学、特に国立大学を巡って国や行政からの厳しい声が伝えられました。日本の大学を中心とする研究成果が国際的にみて十分に向上していない、あるいはその要因として大学間の競争が足りないことが挙げられるといった内容です。確かに、留学生が世界的に増加していることに示されるように、学生の流動化が進み、探求心や向上心あるいは知的好奇心のある学生は何処で何を学べるのかに関心を持ち、自分を最も成長させてくれる大学を国際的視野で選ぶようになってきている中で、独自性に拘る日本人の性向が進歩を遅らせている嫌いがあったのは否めません。国際的な競争の中で、大学やそこの研究者が鍛えられ、教育内容や研究成果がより優れたものになっていくという、国際化の積極的な側面を再認識する必要があります。
 その意味で、本学はこうした厳しい声をしっかり受け止めて、世界の中で評価される大学を目指していかなければならないと思っています。

 改めて振り返れば、本学は国際的に高い水準の教育機関であることを目指してきました。バイリンガル講義の普及はそのための手段の一つです。工学の高度な知識を、国際的なコミュニケーション能力とともに身に着けることを進めてきました。そのことは、昨年、本学のスーパーグローバル事業にS評価が与えられるという形で評価されました。さらにこれを進めて、日本のみならず、アジアをはじめとする世界の高校生や高専生が、本学に注目し、本学を目指すよう努力していきます。
 研究においても、大学間の協定や共同研究、様々な研究交流によって、研究者の世界的なネットワークが発展しています。また、国際的に活躍する地域の企業と強く結びついて、研究開発を進め、大学の研究成果が企業によって実用化され、世界の人々に役に立つといった構図も次第に定着してきているのではないでしょうか。互いに刺激を与え合い、学び合うという研究者間の横のつながり、基礎から応用、更に実用に至る研究者と企業との縦のつながりをそれぞれ強めて、本学の技術科学がより高く評価されるように努力する必要があります。
 また、大学を舞台にした、地域の方々との交流、あるいは地域の様々な活動に参加しての連携も、センシング技術、シミュレーション技法、技術科学を生かした農業の高度化、地域の防災・減災力の向上、全く新しい発想による移動手段の革新等、多くの分野で進んでいます。
 今年は、これら技術科学の成果を、世界の貧困、食糧や水不足の改善、都市問題の解決、環境悪化や地球温暖化問題の解決といった、世界の人々が共通して抱える問題への対処という観点から位置づけ直し、「持続可能な開発目標」へのチャレンジという、より高い使命感の下で進めていきたいと思います。

 こうした考えの下で、学長として、今年、是非取り組んで進展させたいテーマについて述べます。
 まず、第1に、国が提示する3つの事業にチャレンジして採択を目指します。ひとつは、昨年惜しいところまでいった、「国立大学改革強化推進補助金による国立大学経営改革促進事業」です。本学と長岡技術科学大学、さらに高等専門学校との研究、教育にわたる連携を強めて、その成果を様々な企業との共同研究を通して実用化していくという構想にさらに磨きをかけて、再度応募するつもりです。また、本学で行っている博士課程教育リーディングプログラムを発展させて卓越大学院プログラムに応募します。その中で、博士課程全体の改組、発展を図り、大学等の研究機関でも、企業でも活躍できる高度に専門的で、かつ情報科学等の汎用的な知識を共通して身に着けた博士人材を育成していきます。さらに、昨年度採択されたOPERA(産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム)を更に深めることによって、センシングとその応用分野で先行的に企業との連携を強めて、本格フェーズへの発展を図ります。
 第2に、高等専門学校との連携の一層の強化です。高専は、技術科学分野における英才教育のシステムです。本学は、これと全面的に連携して、質的向上を図るために努力を惜しみません。昨年末に、高専専攻科と大学のカリキュラムを結びつける「共同教育プログラム」の制度化が正式に決まり、プログラムを全うした専攻科卒業生に本学の学士号を授与できる道が拓けました。もちろん、本学としては3年次編入を主たる受け入れのプログラムとしますが、毎年1500人に達している高専専攻科進学者に対しても、その意欲的な学生に高質の大学教育の機会を提供するプログラムを信頼関係の強い高専と協働で実施して、専攻科教育の充実、更には大学院進学者の受入を図っていきます。
 第3に、産学連携に関連した、企業との共同研究の推進とそのためのブリッジ体制の強化です。これまで実施してきたイノベーション協働研究プロジェクトをさらに充実させ、長岡技術科学大学や高専機構の研究者との連携も織り込みます。これによって企業からみて、より層の厚い、充実した研究陣との共同研究ができることになります。もちろん本学が引き受ける分は、本学が責任を持って、共同研究の運営や管理に当たります。このため、大学間、大学と企業を繋ぐ活動がより重要となります。RACを更に強化することとし、現在のURA(大学リサーチアドミニストレーター)とCD(産学連携コーディネーター)とを「大学と企業・社会とを結びつける役割を持つ専門家」として再構成し、企業で培った経験や能力を生かしたり、研究者、研究テーマや成果の位置を探求する分析力を高めたり、本学の研究成果の社会還元のあるべき姿を探求したりする役割を担う本学に必須の組織として発展させます。
 第4に、男女共同参画、外国での研究や実務を経験した方々の登用を進めます。特に研究者の採用に当たっては、公募が重要な手段であることは言うまでもありませんが、応募をただ待つだけではなく、積極的に人材を発掘して、応募を促す積極的な人材開拓精神を発揮したいと思います。加えて、こうした本学の活動を社会にきちんと伝える役割を担う広報活動を重視し、透明性の確保、社会的責任の自覚を更に高めていきます。
 第5に、学生の活動を積極的にサポートして、学生諸君が知識の吸収、研究の実践、実務体験に加えて、学生時代という青春の貴重な時期を生かして、スポーツや文化に積極的に触れ合うことができるようにします。例えば、弓道部の活動拠点として学内に弓道場を新設します。ロボコン同好会には、工作機械設備を新調し、ロボット製作に一段と磨きをかけてもらいます。野球部にはバッティングマシンを新調し、打撃術の向上を図りま す。吹奏楽団には楽器の充実を図ります。学生が利用できるトレーニング施設の充実を図り、自ら身体能力の強化を図れるようにします。これらを含めて、学生諸君の協力を得て、課外活動への積極的な参加を促すため様々な試みを強めます。
 また、学生の様々な悩みごとの相談に対応する体制も引き続き強化し、青年期の学生が専門家の支援を受けながら、成長していけるようにサポートしていきたいと考えています。

 以上が、年頭に当たり、私から申し上げたいことです。それでは、今年1年、健康に留意して、ご活躍下さい。


[最終改訂]2019.1.7
総務課

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