2021.03No.151(オンラインNo.33)

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特集

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Chapter1コロナ禍の2020年を振り返って

2020年、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、誰も想像していなかったコロナ禍という日常に、世界中が翻弄された一年でした。本学でも、コロナ禍の影響により、授業、研究活動、イベント、サークル等、様々なところで"いつもと違う一年"となりました。そんな中、本学が行ってきた取り組みをここで振り返りたいと思います。

本学では、学長を本部長とする「新型コロナウイルス感染症危機対策本部」を設置し、感染対策や以下に紹介する学生支援策等を行ってきました。

全体の方針 - OVERALL POLICY -

新型コロナウイルス感染症対策憲章とウィズコロナ宣言

本学学生および教職員の命と健康維持を確保することを究極の使命とし、大学の管理体制・環境整備を見直すことによって感染防止に努め、その上で、学生への教育と研究の質を可能な限り維持・向上させることを根源とし、日々の活動を推進すること等を定めた「憲章」を制定しました。また、未来のポストコロナ社会に向けて、大学の管理運営体制を改革し、教育、研究、地域貢献、国際交流、学生支援、キャンパスライフの質を今まで以上に向上させることを目指した「ウィズコロナ宣言」を行いました。

活動基準の制定と注意喚起

本学の授業、研究、課外活動等について、感染状況に応じた活動内容を示した活動基準を設けた他、学内に向けて「避けられる感染リスクは避ける」などを念頭に感染防止、拡大防止の注意喚起を随時行いました。

ACTION NO.01

【学生への経済支援】豊橋技術科学大学緊急学生経済支援プラン
  1. 全学生に給付型奨学金を支給 (一律35,000円を支給)

    新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う急激な社会環境変化の中で、学生の皆さんが学業に専念することができるよう、学生生活の維持や遠隔授業に伴う環境整備等に充てるために、5月に緊急措置として全学生へ一律3万円を返済不要な奨学金として支給しました(国立大学として初)。 ※また12月には、新型コロナウイルス感染症が「第3波」として拡大している状況で、第2回目となる奨学金(一律5千円)を支給しました。

  2. 遠隔講義を受けるためのパソコン等の無償貸与
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    遠隔講義のために必要なWi-Fiルータとパソコンを、所有しない学生に対して無償貸与を行いました。

  3. 授業料の納付期限の再延長(5月末から8月末に延長)

    前期授業料納付期限を5月末日まで延期しましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う社会経済への影響を考慮し、納付期限を8月末まで延長しました。

  4. 授業料免除等の拡大(家計の急変への対応)

    新型コロナウイルス感染症の直接的、間接的な影響で、家計が急変した世帯の学生に対する支援を行いました。

  5. 大学において働く場を設けることによる支援

    キャンパス内にワークスタディ等のアルバイトの場を設け、学生の経済面への環境支援を行いました。

  6. TUTエールランチの実施
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    緊急事態宣言発出に伴う移動自粛により学内の学生宿舎や国際交流会館に留まっている 学生を元気づけるため、寺嶋学長の発案で、無料の昼食「TUTエールランチ」を、通常の定食に比べ少しデラックスな内容で、4月、5月に週1回提供しました。

  7. 特別奨学金制度の新設

    豊橋技術科学大学同窓会から本学基金へ寄附された資金を原資として、本学と同窓会との連携の下、「新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急学生支援金」制度の運用を開始しました。学生が安心して学業に専念できるよう、支援を希望する学生の申請に基づき、希望する支援額(上限100万円)を返済不要の給付型支援金として支援しています。

ACTION NO.02

【教職員から学生へのメッセージ】「学生生活だより」を発行
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4月より、教職員から学生へのメッセージ「学生生活だより」の配信を始めました。学生生活をより豊かなものにする有益な情報を定期的に配信することで、学生に少しでも明るく前向きな気持ちになってもらえたらと願っています。

ACTION NO.03

【受験生向けオンラインイベント】「WEB OPEN CAMPUS」初開催
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毎年、本学キャンパス内で開催しているオープンキャンパスですが、2020年度はWEBで受験生向けの情報を提供する「WEB OPEN CAMPUS」を開催しました。進学説明会動画(高校生向けと高専生向け)やそれぞれの研究室の様子を紹介する動画、学生宿舎で実際に暮らしている学生が案内する学生宿舎動画等、8月22日限定で公開し、多くの方に視聴いただきました。当日公開した動画の一部を、現在YouTubeで公開中です。ぜひご覧ください。

ACTION NO.04

【グローバルな学び】コロナ禍の「オンライン」ヨーロッパ留学
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本学が東フィンランド大学他2ヶ国・2大学と共同で実施している欧州の大学との連携に よる大学院修士学位プログラム(光イメージング情報学国際修士プログラム(IMLEX))、 及び東フィンランド大学との大学院修士課程ダブルディグリー・プログラムがコロナ禍の中、2020年9月に開始されました。欧州で1年間(フィンランド→フランスあるいはベルギー、もしくはフィンランドのみ)、その後帰国して豊橋で1年間学び、本学と欧州の大学からそれぞれ修士号が授与されるというプログラムです。本学からも11名の大学院生が参加し ていますが、コロナ禍の影響で、いまだ実際に欧州に渡航できておりません(12月時点)。渡航できないものの、9月から入学ガイダンスや講義がオンラインで提供され、11名の学生はフィンランド時間で生活し、日本とはずいぶん様子が異なる講義スタイルに戸惑いながらも、国際的な雰囲気に刺激を受け、日々忙しくも充実したオンライン留学生活を送っています。

ACTION NO.05

【教職員と学生が一緒になってコロナ禍を考える場】学内シンポジウムを開催

12月17日に本学の全教職員・全学生を対象とした学内シンポジウム、第1回「ウィズ/アフターコロナ時代における本学の取組および将来改革に向けて」シンポジウムを開催しました。

本シンポジウムは、本学の新型コロナウイルス感染症への対応状況の報告及び学内での情報共有を行うと共に、2021年度以降へ向けた新たな取組を提案することを目的として、全6回の実施を計画し、第1回は、『学生支援(Studentファーストへの取り組みと現状)』をテーマに、本学の学生支援に関する取組やその分析、2名の学生からのコロナ禍での大学の取組に対する意見や要望について発表が行われ、有意義な意見交換の機会となりました。

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