2021.03No.151(オンラインNo.33)

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Chapter1テレビや新聞等での報道多数! コロナウイルス飛沫感染に関する研究 ~マスクの効果と歌唱時のリスク検討~

 2020年10月15日に開催した本学の定例記者会見で機械工学系 飯田明由教授が、スーパーコンピュータ「富岳」の解析結果に基づき、マスクの基本的な性能に関する実験結果を報告するとともに、カラオケ等の歌唱時や飲食時に飛沫がどれだけ飛ぶかについての実験結果について報告し、テレビや新聞等で数多く報道され大きな話 題となりました。
 これは、理化学研究所と共同でコロナウイルスを含む飛沫の室内での拡散解析やマスクによる飛沫の抑制効果等について実験及び数値解析による研究を進めてきた結果を報告したものです。
 飯田教授は本学の卒業生で、専門は流体力学と流体工学であり、特に、空力音響と乱流現象の解明に関する研究を主なテーマとしています。
 飯田教授は、「研究を始めたきっかけは、昨年の3月にCovid-19が飛沫によって感染するという話を聞いて、理研の坪倉先生と流体力学の研究者としての立場からできることはないだろうか、という話からです。阪大から来られた助教の吉永先生が発話に関する流れと音を研究するために人間の声道模型を使って実験していたことや阪大歯学部の野崎先生と共同研究していたことから医療関係の情報を入手できたことも幸いでした。マスクの流体力学、飛沫による感染などこれまで考えたことのない問題でしたが、試行錯誤しながら実験装置を開発し、その結果をもとにマスクや歌唱時のモデルを構築し、スーパーコンピュータ富岳を使った大規模解析を進めています。実験や解析を通じて感染拡大を少しでも抑制できればと思います。」と述べています。

今回の「マスクの効果と歌唱時のリスク検討」に関する研究報告のポイント

  1. フィルター性能ではなく、マスクを実際に着用した際の性能を評価し、素材による性能差よりもマスクを正しく着用することが重要であることを定量的に示した。
  2. マスクの着用だけでは個人の感染リスクをゼロにすることはできないが、集団としての感染抑制効果が期待できる。
  3. 発話や歌唱時の飛沫量を定量的に評価し、感染リスクを予測するのに必要な基礎データを習得した。

 飯田教授の実験結果に基づき作成されたこの図は、全国各地で感染予防の対策等に役立てられました。

Chapter2ロボコン同好会「とよはし☆ロボコンズ」が ABU ROBOCON FESTIVAL 2020 FIJIに 出場し、見事3位を獲得しました!

 毎年、学生たちの手作りロボットによる熱い戦いが繰り広げられ、大きな感動を生み出してきた「NHK学生ロボコン」。2020年度は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまいました。この大会のためにたくさんの時間とエネルギーを注いできた学生たち。彼らが作ったロボットを披露するお祭り「オンライン! 学ロボFESTIVAL」が開催され、本学ロボコン同好会「とよはし☆ロボコンズ」が2位を獲得し、日本代表チームとして「ABU ROBOCON FESTIVAL」の出場権を獲得しました。
 「とよはし☆ロボコンズ」の健闘の結果は...!?
 ABU ROBOCON FESTIVAL 2020 FIJI は世界11ヶ国計21チームが動画を作成し、12月12日にオンラインにて開催。日本からは東京大学と豊橋技術科学大学が出場し、本学は見事3位を獲得しました! 大会のコメンテーターからは、ロボットの高速性、3連続でキックできるキック機構を高く評価いただきました。

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2020年ロボット製作メンバーからのコメント

リーダー 井上晴渡さん(機械工学 学部4年 写真中央)

 今年の大会はオンラインとあって、例年とは異なる環境での戦いでした。各チームは自分のフィールドでロボットを動かし、それを動画として提出してお互いに評価する、つまり各チームはロボットのパフォーマンスが最大の瞬間を動画におさめる事ができます。そんな中で我々のロボットが3位入賞をはたし、素の力を評価されたことは大変嬉しく思います。応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。

パスロボットプログラマ 岡本岳人さん(機械工学 学部4年 写真左)

 タイムレースが多い学生ロボコンにおいて、いかに速くかつ正確にロボットを動作させるかが勝負の鍵となります。私はパスロボットの制御担当として、制御構造や理論などを考え、それをプログラム化し、調整しました。オンライン大会を通して、世界や国内の強豪の制御手法を知ることで、自分たちの実力や課題も把握することができました。私は4年生なので来年は参加できませんが、世界一を目指す後輩のサポートをしたいと思います。

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