研究シーズの泉

豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学、国立高等専門学校の研究シーズが結集した横断的に検索可能なサイトです。

お問合せ メニュー

組織のありのままの生体刺激応答を観察できます

イオン放出マイクロ電気化学デバイスの開発

ステータス 基礎 実証 実用化準備

概要

細胞や組織のありのままの生体刺激応答を観察することを目的として、生体にやさしい刺激観察システムの構築を目指し、マイクロ電気化学生体刺激化学デバイスや侵襲性の少ないアレイ型イオンイメージセンサを研究しています。また、高分子電解質の定量法やその電気化学への応用も研究しています。

従来技術

マイクロインジェクションを用いた局所生体刺激物質の添加法では、体積増加と流速が物理刺激となり、周りに拡散しやすい。

優位性

電気化学的にON-OFF制御して生体物質を局所に濃度拡散で放出するため、体積増加や流速などの発生がなく、刺激物質の拡がりを抑えられます。

特徴

本細胞や組織の生体活動は化学物質の転化や移動を伴っています。組織の活動を解析するために、1細胞だけを局所で刺激し、刺激伝播による化学物質の変化をモニターする制御された技術が必要になります。

本研究室では、化学刺激に対するマイクロイオン放出電気化学デバイスを開発しています。電気化学イオン放出デバイスは他の効果を及ぼすことなしに細胞を刺激できる重要な機器となります。

《研究中のテーマ》

  • マルチイオンイメージセンサ
  • CCD型ATPイメージセンサ
  • 電気化学的手法によるCa2+局所微量放出デバイス
  • 導電性高分子電極によるアセチルコリンの放出・グルタミン酸放出電気化学デバイス
  • 刺激化学物質の回収・除去デバイス
  • 高分子電解質の電気泳動
  • 高分子電解質の電気化学分析
  • 高分子電解質のコロイド滴定
058_1 服部先生 図1.png
電気化学システムが化学刺激によって生きた細胞を観察するイメージ

実用化イメージ、想定される用途

細胞・組織の化学刺激応答観察に対して、上部から顕微鏡で観察し、側部に電気化学刺激デバイスおよび刺激物質吸収デバイスを配置して局所刺激をしながら、下部でアレイ型イオンイメージセンサでリアルタイムにありのままを観察するシステム。

実用化に向けた課題

・電気化学刺激デバイスの微細化
・電気化学刺激デバイスでの放出量の増加
・化学刺激物質の回収および除去デバイスの開発

研究者紹介

服部 敏明 (はっとり としあき)
豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系 准教授
researchmap

研究者からのメッセージ(企業等への提案)

この技術にご興味をお持ちの企業の技術相談をお受けします。また共同研究等のご検討の際にはご連絡ください。

知的財産等

掲載日:2020年06月23日
最終更新日:2020年06月23日