研究シーズの泉

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人間型ロボットの高度な動作制御を実現します

高度なロボットシステムの構築と動作制御技術

ステータス 基礎 実証 実用化準備

概要

ロボットの動作制御や作業計画を行う計画知能、カメラ・センサ等を用いた認識機能を統合した高度なロボットシステム構築の研究を行っています。例えば、ロボットの外装や関節構造の工夫、高度な軌道計画を少ない計算量で実現する制御システム等をはじめとする研究成果の活用により、企業様のロボットハードウェアで課題解決に合わせた最適なシステム構築が提案できます。

従来技術

・接触を想定していない部位に環境との接触がある場合、自重で破損しやすく動作可能な環境が限定的。
・はしご昇降等の高度な動作は、軌道計画における計算量が膨大で、実機への実装は不可。

優位性

・耐荷重接触点を多く持ち、外部衝撃に強いロバストな外装を実現。
・転んでも壊れにくい転倒動作の生成し、継続動作が可能。
・開発した軌道計画法を適用し、実現例が無かった実機でのはしご昇降動作を実現。

特徴

近年工場や発電所、災害地域などで、より高度で自由度の高い移動や作業の実行が可能な人間型ロボットの活用が期待されています。   
一方で、従来の人間型ロボットは、あらかじめ想定された 部位以外が環境と接触する場合、容易に破損し、その修理や補助のためにかえって人手を要するなど、実環境での活用が難しい現状があります。  
また、従来技術で実現できる動作も限定的です。例えば傾斜の激しい階段、はしごの昇降などにおいては、関節可動域限界,トルク限界,三次元的なバランス維持など、多様な制約を同時に満たす高度な軌道計画を行う必要があり、計算量が膨大となるため、実機への適用は実現できていませんでした。  

解決のため、高度なロボットシステム構築に関する研究を行っています。
例えば、
・環境との接触点を全身に多く持たせることで、転倒した場合でも
起き上がり 継続して動作を行うことが出来る堅牢なロボットを開発しました。
・また、重心の実行可能領域を加味し、計算量を低減させた軌道計画手法を
開 発し、垂直はしご昇降動作の実機での実験を成功させました。
本軌道計画法は、2足歩行、4足歩行、乗り移りなど、厳しい制約のある多様な軌道計画に適用が可能です。
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垣内2.jpg 

実用化イメージ、想定される用途

人間の代わりに柔軟な動作・作業を長時間継続実行するロボットシステム
・工場
・発電所
・災害現場等をはじめとする危険地域

実用化に向けた課題

ロボットシステムはハードウェアとソフトウェアシステムを上手く統合する必要があります。
ハードウェア開発、システム開発のいずれも、実際の課題に対応して構築する必要があります。

研究者紹介

垣内 洋平 (かきうち ようへい)
豊橋技術科学大学 次世代半導体・センサ科学研究所 教授
researchmap

研究者からのメッセージ(企業等への提案)

ロボットにより解決ができそうな課題があれば、解決できるシステム提案することができます。
また、ハードウェア技術がある企業の技術を活かしたロボットシステム化ができます。

知的財産等

掲載日:2023年07月05日
最終更新日:2023年07月05日