研究シーズの泉

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人体細胞活動の解明を目指して

フィルタフリー蛍光イメージセンサ

ステータス 基礎 実証 実用化準備

概要

体内・脳内の細胞活動を解明するためにさまざまな研究が行われており、蛍光検出法は得られる情報量が多く取扱いが容易であるため、最も有用な方法の1つとして注目されています。本研究では、CMOS技術により単画素で光学部品などを必要としない蛍光センサを実現し、波長別の光量の情報を画像化できるフィルタフリー蛍光イメージセンサの開発を目指しています。

従来技術

光学部品を搭載したイメージセンサは検出される蛍光の波長が固定され、複数蛍光の同時検出や蛍光試薬の変更への対応ができません。

優位性

波長に依存するシリコンの光吸収深さ用いるため、光学部品を使用せずに検出ターゲットの波長が変更された場合でも同一デバイスで光強度や波長を検出することが可能です。

特徴

  • 入射光の50~70%の光量が損失するRGBイメージセンサと比較して、2~3倍以上の高い空間分解能を持つイメージセンサの実現が可能になります。
  • 特定波長を選択するフィルターと光学部品などが不必要になるため、製作工程が簡単かつ小型で安価なイメージングシステムの実現が可能になります。
  • 単一のピクセルでスペクトル情報を取得し、2次元の画像情報に変換することで、特定の波長情報を持つターゲットの識別が可能となり、環境、農業、およびバイオ・医療分野への応用が期待されます。
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フィルターフリー蛍光センサの断面模式図
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フィルターフリー蛍光センサ

実用化イメージ、想定される用途

・医療・バイオ・生化学などへの応用が可能
・多種のRNA/DNAを同時に検出するRT-PCR装置
・微生物や細胞などの定量分析
・その場でウィルスの感染検査

実用化に向けた課題

・小型化された検査システムの開発
・多分光メカニズムの解明と実証

研究者紹介

崔 容俊 (ちぇ よんじゅん)
豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系 助教
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研究者からのメッセージ(企業等への提案)

の技術にご興味をお持ちの企業の技術相談をお受けします。また共同研究等のご検討の際にはご連絡ください。

知的財産等

掲載日:2020年06月04日
最終更新日:2020年06月19日