輝くギカダイ卒業生
もくじ
- 感動するマシンを開発し続けたい
2009年3月 生産システム工学専攻 博士前期修了 ヤマハ発動機株式会社 奥田裕也(おくだ ゆうや)
Chapter1感動するマシンを開発し続けたい
2009年3月 生産システム工学専攻 博士前期修了
ヤマハ発動機株式会社 奥田裕也(おくだ ゆうや)
現在の仕事の内容は何ですか?
現在はオフロード競技用バイクの車体設計業務に従事しています。モトクロスやエンデューロといったオフロード競技に出場する世界中の選手のためのマシン開発を一手に担っている部署で、主にホイール周りの設計を担当しています。
一昨年までは材料研究部門に所属しており、主にバイク向けに材料視点での構成部品の先行開発を行っていました。自身のスキルアップのため、そしてこれまでの経験を活用して、よりダイレクトにお客様に高い価値を提供したいとの思いから、社内公募制度を利用して昨年異動しました。
大学で学んだことで、仕事に役立っていることはありますか?
研究室では塑性加工を学び、部活動では学生フォーミュラに参加していました。そこで学んだ専門知識、プレゼン資料の作り方、企業の方との交渉、開発の進め方などが役に立っています。
魅力的な商品を開発するためには、構造設計、工法、材料の3つを正しく理解し、それらを上手にバランスさせる必要があります。大学の講義や研究で工法、材料を学び、部活動で構造設計についても学ぶことができました。これらが現在の基礎になっていますし、特に塑性加工はものづくりで非常に多用されます。過去に開発したハンドルや燃料タンクにおいても、その経験、学びがとても役立ちました。
開発に限らず、仕事では計画⇒実行⇒評価⇒改善のサイクルを回すことが基本になります。研究でも学生フォーミュラでも短い期間でアウトプットが求められますので、時間切れにならないよう入念な計画とともに筋道を立て素早く進捗する必要がありました。当時は大変でしたが、やり遂げたという経験が大きな自信になっています。また、自分一人では仕事は進められませんので、相手に理解してもらい仲間を増やすことがスムーズに仕事を進める上で大切です。企業の方への報告や学会発表の経験も、スキルの習得だけでなく自信に繋がっています。
豊橋技術科学大学ならではの良さはありますか?
大学院定員の多さ、3年次での研究室仮配属、4年次での実務訓練の3つです。
学部2年間の研究だけでは期間が短く、どうしてもやりきれない部分があると思います。その点豊橋技術科学大学では多くの進学者を見込んだ大学院の定員設定となっていますので、腰を据えた研究が可能です。3年次で仮配属があることも、自分の適性、やりたいことを見つけるのに役立ちました。
また、数日程度のインターンシップとは異なり、約2ヶ月間企業にて行う実務訓練では、志望する業種・業界、職種について肌で実感することができますし、実際の開発現場で仕事とその進め方について深く学ぶことができました。自身のスキルとしても志望先を検討する上でも非常に有意義でした。
仕事でのやりがい、今後の夢は何ですか?
お客様が求めているのは勝つためのマシンです。各社がしのぎを削り、非常に早いスピードで常に進化しています。そのため、新しいことに積極的にチャレンジできる場であると同時に、高い完成度も求められているところにやりがいを感じます。自ら考えたものが形になり、お客様に感動してもらうことができれば最高に嬉しく思いますし、YAMAHAのブルーのマシンが憧れの存在であり、パートナーとして生涯愛されるマシンでありブランドであってほしいと願っています。そのために、どこにも負けず、見て、乗って感動するマシンを開発し続けたいと考えています。




