
概要
建物内外の移動体(ロボット、車両など)の位置を精度よく推定したいというニーズが高まっています。
クラウドにある3Dマップ内の仮想画像と移動体に搭載した安価なカメラで撮影した画像をクラウドで照合することで、移動体の位置を推定します。

従来技術
・高性能・高価なLiDAR、演算PCなどを搭載し、SLAM技術を用いて自らの位置を推定するシステム
・建物などインフラ側にマーカー・ビーコンを設置し、移動体側のセンサで位置を推定するシステム
優位性
・安価なカメラと通信機能のみを搭載した移動体で位置を推定することが可能
・インフラ(建物など)へのマーカー等の設置が不要
特徴
測位したい対象空間の3Dマップを事前作成(※1)の上、移動体から取得される画像データとマップデータとの類似度照合を行うことより、リアルタイムな位置推定を実現する高度なアルゴリズムを開発しました。
(※1)システム導入前に、対象空間をLiDAR計測し、点群データを作成。照合用のデータベース画像の自動生成します。以降の修繕はデータ上で実行可能です。
建物へのマーカー等の設備の設置が不要であり、従来の高性能な機器や多量のビーコンなどを用いる他の測位システムと比較し、初期投資費用を大幅に抑えることができ、メンテナンスや導入に係る手間も削減可能です。移動体側のデバイスもカメラと通信機能のみで安価かつ小型軽量化しやすいことが特徴です。


実用化イメージ、想定される用途
・工場・倉庫内のロボット、車両の自動運転
・オフィスでのスタッフの位置把握、人流・動線などの自動把握
・複数の測位対象のモニタリングが可能であり、10㎝オーダーの測位精度を実現します。
実用化に向けた課題
・位置精度の向上
・位置推定レスポンスの向上
・安価で簡便な3Dマップ作成
研究者紹介
高橋 淳二 (たかはし じゅんじ)
豊橋技術科学大学 機械工学系 准教授
researchmap
研究者からのメッセージ(企業等への提案)
様々な場所で実証実験を共同で実施していただける企業様を探しています。
知的財産等
掲載日:2023年07月21日
最終更新日:2023年07月21日