研究シーズの泉

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反転授業の満足度と授業効果を高めます

事前学習動画のためのレスポンス収集と可視化システム

ステータス 基礎 実証 実用化準備

概要

反転授業の事前学習動画のためのレスポンス収集と可視化システム「Response Collector」を開発・運用し評価を行いました。このシステムは、比較対象の方法よりも多くのレスポンスを集めることができ、アンケート調査では、集約したレスポンス情報を学生間で共有することが、個人個人の疑問を解決することに役立つという結果を得ました。また、学生は提案システムを導入した反転授業について、満足度が高いという結果を得ました。

従来技術

・事前に動画を視聴、疑問点をノートに記入・提出、講義の冒頭で質問時間を設ける。
・理解ができなかった個所が一目で分からないため、指導箇所や内容が絞り切れない。

優位性

・理解ができなかった個所が一目で分かり、講義に生かせます。
・集約したレスポンス情報を学生間で共有化ができ、疑問の解決に役に立ちます。

特徴

反転授業の事前学習における動画視聴のレスポンスを集め、可視化するシステムを開発しました。このシステムは学生や教師に集約したレスポンス情報を可視化するものです。

【成果】

  • 教師が一目で学生が理解できなかった動画の箇所を把握でき、この情報を基に授業時間の取り組みに繋げることができます。
  • 紙とペンを使う方法、Google Spreadsheetsを使う方法に比べて、2倍以上のレスポンスを集められました。
  • 学生は本システムによる反転授業について、個人個人の疑問を解決することに有用で、満足度が高いという結果を得ました。

<特長>

  • ユーザー(学生、教員)は学内・外からアクセス可能
  • ユーザー所持端末で利用可能(スマートフォンも可能)
  • 動画配信にYou Tubeを活用し、多くの組織へのサービスが可能
  • Google アカウントおよびMicrosoftアカウントとの連携により管理コストを低減
  • 視聴画面に「レスポンスボタン」を設置し、このボタンのクリックにより、再生位置情報を記録
  • 「疑問」のレスポンス後はフリーテキスト入力可能
  • レスポンスは、学生別、学生全員等、集計対象を変えて可視化でき、それらはユーザーが確認可能
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視聴画面のインターフェース
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レスポンスの集約グラフ表示例
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ビデオごとの10分あたりの平均レスポンス数

実用化イメージ、想定される用途

・反転授業、講義後の復習
・オンライン教育、学習塾での反転授業、復習
・企業内、企業間打合せの事前情報共有システム

実用化に向けた課題

・ビデオコンテンツに応じたレスポンス種類のカスタマイズ化
・不特定多数への展開のためのマーケティング
・エンタテイメントへの展開

研究者紹介

梅村 恭司 (うめむら きょうじ)
豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 教授
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研究者からのメッセージ(企業等への提案)

この技術にご興味をお持ちの企業の技術相談をお受けします。また共同研究等のご検討の際にはご連絡ください。

知的財産等

掲載日:2020年08月03日
最終更新日:2020年08月03日