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豊橋技術科学大学における生成AI利用に関する基本方針と留意事項について

トピックス | 2024年11月28日

本学における生成AI利用に関する基本方針と留意事項について

副学長(DX担当)中内茂樹

生成AIは近年,急速に進化しており,テキスト生成,画像生成,翻訳,データ解析など,さまざまな分野で革新的なツールとして注目されています。しかし,懸念やリスクも指摘されているため,豊橋技術科学大学でもこれらのリスクに留意しつつ,生成AIの適切かつ効果的な利用を促進する環境を整えたいと考えています。

すでに,IT活用教育センターから注意喚起しております(2023年4月13日CITE Newsletter第4号2023年7月24日「大学・高専における生成AIの教学面の取扱いについて」)が,最新動向を踏まえて積極的に対応していくために,本学の全構成員に対して生成AIの利用に関する基本方針を示し,利用時の留意事項を明確にすることにいたしました。

以下の基本方針と留意事項をよく読んでいただき,生成AIを適切に利用するようお願いいたします。

本学の生成AIに関する基本方針

豊橋技術科学大学では,生成AIの使用を禁止しません。新しい技術として理解を深め,使いこなせるようになり,学修,教育,研究,業務等に積極的に利活用することを期待しています。ただし,自分自身の成長の妨げにならないよう注意するとともに,個人情報や機密事項の漏洩,著作権等の侵害に関して細心の注意が必要です。

生成AIの利用と規制に関しては,国,地域,団体で異なり,さらには国際的な合意形成が議論されている段階であることに留意してください。本学としては,今後の国内外の動向を注視しながら,この基本方針や留意事項の見直しなどの検討を続けていきます。

生成AIの使用に関する留意事項

  1. 生成AIの出力結果には誤りやバイアスが含まれていることがあり,それらに気付くのが難しいことに注意してください。批判的思考に基づいて,出力を精査することが大切です。
  2. 学生は,課題の解答やレポート等を作成する際に生成AIを利活用する場合,原則,使用した生成AIの出典等(場合によっては,使用範囲や程度)を明記してください。それがない場合,剽窃(ひょうせつ)*とみなされることがあります。また,教員からの指示や指導がある場合,それに従ってください。
    *他人の著作から全部または部分的に文章,図表,語句,話の筋,思想などを盗み,自作の中に自分のものとして用いること(コトバンク, 5/23/2024
  3. 教員は,学生が生成AIを使用することを前提に講義や課題等を準備し,必要に応じて利用の範囲や程度について明確に指示・指導してください。学生に指示・指導をする前に,必ず生成AIを試用してください。
  4. 学生および教員は,卒業論文,学位論文,および研究論文(学術会議論文・予稿を含む)の作成に生成AIを利用する場合,剽窃と疑われないように細心の注意を払ってください。オリジナリティに溢れた優れた研究の推進と論文等の発表を期待しています。
  5. 教職員および学生は,個人情報や機密事項を生成AIに入力することを禁止します。
    また,生成AIの出力結果をメール,SNS,Web等に掲載する(公衆送信・配信する)際は,著作権等の侵害にならないよう慎重に取り扱ってください。

補足事項

ChatGPTのオプトアウトについて

入力した情報が生成AIの学習データとして使用されるおそれがあります。ChatGPT等を提供しているOpenAIでは,ウェブ版のChatGPTとDALL-E からの入力を学習に使用しないよう「オプトアウト(opt-out)」を申請できます。利用方法に応じて,必要性を検討してください。

ChatGPTにおける「Chat History & Training」に関する設定について

上述オプトアウト申請を行っていない場合,ウェブ版のChatGPT上で開始した「New Chat」の内容は,会話の履歴に保存され,モデルのトレーニングに利用されます。この点に関して2023年4月25日から,各ユーザの「Settings」で,「Chat History & Training」の設定をオフにすることで,会話を履歴に保存せず,モデルのトレーニングにも利用させないことが可能になりました。会話の性質に応じて活用してください。

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