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3月23日に令和4(2022)年度 大学院修了式・学部卒業式を挙行しました

イベント報告 | 2023年3月23日

3月23日に令和4(2022)年度 大学院修了式・学部卒業式を挙行しました。寺嶋学長及び博士後期課程修了者、博士後期課程論文博士はアカデミックガウンを着用し、式に臨みました。

寺嶋学長からの式辞は次のとおりです。


卒業生、修了生の皆さん、卒業、修了おめでとうございます。豊橋技術科学大学は今年度、学部439名の卒業生、大学院博士前期課程336名、博士後期課程17名の修了生を本日送り出しました。また、今まで温かくお子様を見守られてきたご家族の方々に心よりお祝いを申し上げます。さらに本日まで、学生へのご指導・ご支援をしていただいた教職員等関係各位に深く御礼申し上げます。
さて、この祝福すべき日に、学長として祝辞を述べさせていただきます。

新型コロナウイルス感染症が続く3年間、毎日苦しい日が続いたと思いますがよく耐え、また教育プログラム、研究論文を立派に仕上げ卒業、修了というゴールまで辿り着きました。本当にご苦労様でした。と同時に、急激な環境の変化に堪えぬいた皆さんの知力、体力、精神力に敬意を表します。ウイズコロナの時代、大学としては、オンライン講義、対面講義、両者の融合であるハイブリッド形式を駆使し全力で対応してまいりましたが、不十分な点も多々あったと思います。その点を心よりお詫び申し上げます。皆さんは、SDGs (Sustainable Development Goals)という言葉を知っていると思いますが、「SDGsとは、持続可能な開発目標であり、世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題といった課題を、世界のみんなで2030年までに解決していこう」という計画・目標のことです。SDGsの一つとして、全世界が協力してコロナ終息に向けて努力しています。さらに現在は世界のあちこちでの紛争などによる人々への被害および物価高騰など世界は大変な時代に遭遇しています。決して皆さんだけではございませんが、ただ、皆さんは、大学という自由な風土の下で、思い切り自分の打ち込みたいことをできる青春時代に、パンデミックに遭遇し、本当につらかったと思います。この時期に多くの書物に読み耽った人もいるでしょう。専門書にふれ自分の研究の思索に没頭した人もいるでしょう。自宅で、音楽や美術など芸術に没頭した人もいるでしょう。スポーツを少数で行い体を鍛えた人もいるでしょう。また多くの人が、呆然とし、この先どうしようかと途方にくれた時期を経験したでしょう。しかし、今日ここにいる皆さんは、それらに耐え抜き、柔軟でしなやかな(これを最近の言葉でいうとレジリエント)なマインドでよく頑張りぬきました。この体験が、将来「ピンチをチャンスに変える力」になることを期待しています。

歴史を振り返りましょう。一つは、ルネッサンス。もう一つは中国の故事です。

14世紀、ヨーロッパではペストが流行し、人口の3分の1が亡くなり、その後、ルネッサンスが起こりました。ルネッサンスとは、14~16世紀、イタリアから始まり西ヨーロッパで展開された文化、芸術の運動でヨーロッパの中世から近世の出発点となった時期です。ルネッサンスの動向は、科学技術の進歩にも大いに貢献しました。特に羅針盤・火薬・活版印刷術のいわゆる「三大発明」は、その象徴として名高いものです。

さて、新型コロナ感染症の猛威により世界は混沌としました。仕事は在宅勤務、学校はオンライン授業、会議や飲み会もオンラインを経験しました。明らかに新しい時代が始まっています。感染症の歴史から「ポストコロナ」時代は、ルネッサンスのように、新しいものが生まれるときでありピンチがチャンスに変わることが大きく期待されます。この苦悩の3年間で人類の頭脳、肉体、精神に蓄積されたものが開花していくことが期待されます。

次に、人は一度落ち込むと、その不幸が永遠に続きいつまで経っても良くはならないと思ってしまうこともあります。そんな時に「人間万事塞翁が馬」という諺を思い出すのがよいでしょう。 この諺の元の話は、中国の古い書物「淮南子(えなんじ)」に書かれています。少し簡単に説明します。

中国の北端、国境の「塞」の近くに、占いが得意な「翁(老人)」が住んでいました。あるとき、彼の飼っていた馬が逃げてしまったので、みんなが同情しましたが、彼は「これは幸運が訪れる印だよ」と言います。そして、そのとおり、逃げた馬は立派な馬を連れて帰ってきました。そこでみんなが祝福すると、今度は「これは不運の兆しだ」と言います。実際、しばらくすると彼の息子がその馬から落ち、足の骨を折ってしまったのです。またみんなが同情すると、彼の答えは、「これは幸運の前触れだ」。息子はその怪我のおかげで、戦争に行かずにすんだのでした。

この話の教訓は、長い人生では嬉しい事もあれば悲しい事もあるけれども、何が幸福で何が不幸かは直ぐに決まるものではないということです。皆さんも嬉しい時には自己を律して、悲しい時には将来必ず幸せが訪れるものと信じて、自己の長期的ビジョンを持ち毎日を明るく元気に過ごすことが大事であるといっていると思います。
2つの例を話しましたが、まさに今、世の中はピンチをチャンスに変えるときです。大いに夢と希望を持ち生きてください。

私事ですが、私が学長に就任してから3年が経とうとしています。就任時に、「社会に貢献し、元気な大学を作るー技術科学で世界を変えるー」をスローガンに挙げました。社会に貢献するとは、優秀な学生を社会に送り出し、優秀な研究成果を発信し、世界や地域に貢献するということです。元気な大学を作るというのは、その原動力である教職員や学生が元気に明るく活動できるために、よい環境を作りあげることです。これを成就していくために、「集めて、繋いで、光をあてる」という言葉を提唱しています。本学は、優秀な学生、教職員を集め、また充実した環境整備のために外部資金を集める。学内はもとより、地元、高専連携、国際連携、産学官金連携、同窓会など外部機関とネットワークを構成し全体組織や個人が発展していくような繋がりを作る。そして目的を定め、そこに光をあて支援することで目的を達成していく。という流れを表現しています。その流れの中で、今日、優秀な皆さんを世の中に送り出せたことは私の誇りです。

集めて、繋いで、光を当てるは、組織論だけでなく個人の勉強・自己研鑽にも当てはまると思います。よい情報を集める。そしていろいろな人とネットワークを作り、それらの情報を最適に組み合わせると共に、人とうまく繋がる。そして自分の目標を定め、それに光を与え研鑽を積むということです。人間一生勉強です。本学HPにも載っていますので是非ご覧ください。

結びとして皆さんにメッセージを送ります。

人生は一度です。だからこそ、自分の適性に合ったやりたいことに挑戦し思い切りやってください。そして社会に貢献してください。

「人生一度。若者よ、失敗を恐れずやりたいことに思い切り挑戦せよ!」を皆さんへの、はなむけの言葉にします。

これで学長の祝辞を終わりとします。

230323report-1.jpg寺嶋学長 式辞

230323report-3.jpg式の様子

230323report-2.jpg答辞

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