2024.08No.158(オンラインNo.40)

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輝くギカダイ卒業生

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Chapter1セイコーフューチャークリエーション株式会社 先行開発部  磯谷 亮介さん

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まざまなチャレンジを積み重ねて

磯谷 亮介(いそがい りょうすけ)2015年12月 電気・電子情報工学専攻・博士後期課程修了
セイコーフューチャークリエーション株式会社 先行開発部 / 国立研究開発法人情報通信研究機構 協力研究員

大学で学んだことで、仕事に役立っていることはありますか?

私たちの仕事では、イノベーションにつながる新しい課題を発見することが第一に重要で、その発見からようやく課題解決に向けたアプローチが始まります。大学での自主性を重んじた研究指導のおかげで身に付いた、「広い研究テーマの枠内から具体的な課題を見つけ出し、そして解決するまでの一貫した思考法」が大いに役立っています。
また、学外との電話対応、購買関係の事務的な調整、国プロ報告書の手伝いなど、当時は一種の"雑務"と感じていた作業も、今振り返ると対外的な交渉や業務を円滑に進めるための基礎になっているように思います。


今まで、どのような仕事を経験されてきましたか?
入社してからほとんどの期間で新規事業開発に携わっています。そのうち5年間は、指先に乗るサイズの超小型無線センサ技術を核に、口の中から健康状態をモニタリングするシステムを開発していました。大学や病院との共同研究も推し進めていて、そのご縁で入社7年目に国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)に出向する機会を得ました。
NICTでは、複数のセンサを"同期"させる技術を探求し、およそ2年間にわたり基礎研究に取り組みました。今年4月、セイコーに復帰し、同期技術を活用した新しいビジネスの創出に向けて奮闘しています。

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小型センサを手に持つ様子

仕事でのやりがいや、仕事をする上で大切にしていることを教えてください。
長期的な開発テーマが多い中、その過程で新しいアイディアや技術に期待してくれる人たちがいて、そのような方々からのフィードバックをもらいながら、一歩一歩理想の形を創り上げていくことに魅力を感じます。
また、企画から開発までの幅広い業務をこなすためには、社内はもちろん、協力会社や研究機関、さらには将来のユーザー候補の方たちとの密な連携が欠かせません。決して一方的に受け取るだけでなく、ギブアンドテイクになるように事を進め、互いに気持ちよく協業できる形で関係性を深めていくことを大切にしています。

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センサ・同期製品の評価の様子

学生へ向けたメッセージをお願いします。
大学時代には一年間の海外留学や、当時大学が実施していた人材育成プログラムへの応募、博士後期課程への進学、企業に入ってからは国研への出向在籍や新テーマ立ち上げなど、大きなものから小さなものまで、さまざまなチャレンジを積み重ねてきました。
大学や会社の環境がそのような挑戦を許してくれる場所だったことも幸運でしたが、ぜひ皆さんも、少しでもチャンスがあれば挑戦する姿勢を大切にしてほしいと思います。そして私自身も、周りの一歩踏み出そうとしている人たちを力の限り応援していきたいです!

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