2026.03No.161(オンラインNo.43)

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ギカダイ生の今!

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Chapter1秦瑞希さんインタビュー

豊橋技術科学大学では学部から大学院まで一貫した教育を行っており、8割以上の学部生が修士課程に進学しています。近年は博士課程への進学者も増え、研究者としてのキャリアを歩み始める学生も少なくありません。今回は建築・都市システム学系(5系)の出身で、現在は明海大学で講師を務める 秦 瑞希(はだ みずき)さんにお話を伺いました。

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秦 瑞希(はだ みずき)

明海大学不動産学部 講師。2級建築士。米子工業高等専門学校 専攻科 建築学専攻を卒業後、豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 博士前期課程 建築・都市システム学専攻に進学。同大学院にて博士号を取得し、2024年より現職。専門は都市計画。

技科大での活動について教えてください

――修士・博士課程での研究テーマはどのようなものですか?

(秦)簡単に言えば、「地方都市における小中学校の役割」について研究していました。特に「統廃合」という、少子化などを理由に学校を廃止・統合する現象を取り上げ、学校の立地や廃校活用による用途などの変化と都市との関係について分析しました。

――博士進学を選択したきっかけは何ですか?

(秦)米子高専の本科に在学していた時から研究者を志望しており、高専か大学で教職に就きたいと考えていました。したがって必然的に博士号の取得を目指すことになりました。

技科大を選択した理由は、高専時代の恩師が同大で博士号を取得されていたことと、浅野先生という素晴らしい都市計画の先生がいらっしゃったことです。浅野先生には、博士課程を修了するまで指導教員としてご指導いただきました。

現在の研究内容について教えてください

――主な研究テーマは何ですか?

(秦)現在取り組んでいるのは、「中山間地域における小学校存廃と小さな拠点取組み有無からみた集落維持の有効性の検討」というテーマです。基本的には博士課程まで行ってきた研究の延長線上にある内容になっており、統廃合などによる学校再編と都市形成の関係について調査しています。直近では、島根、大分、高知、千葉などの中山間地域で調査を行いました。

外部サイト

中山間地域における小学校存廃と小さな拠点取組み有無からみた集落維持の有効性の検討

国立情報学研究所 - 科学研究費助成事業データベース

――ゼミ活動とは何ですか?

(秦)学生と共に行う研究活動として、「不動産学研究」というゼミを担当しています。基本的な内容としては、私の研究と連動した「これからの公共施設の再編や再整備がどのように行われていくべきか」というテーマを設定しているのですが、学生の興味関心やアイデアも大事にしたいと考えているので、調査対象の公共施設の選択や分析の視点については学生に自ら検討してもらうようにしています。

ゼミ活動の対象は学部3年生で、まだ研究活動に触れたことのない学生がほとんどです。そのため難しくなりすぎないように注意しつつ、幅広い領域を探索してもらえるような内容を心がけています。

来年度(2026年度)からは学部3〜4年の2年形式に変更される予定なので、調査結果や学生のモチベーションによっては論文にして発表していくこともできるかもしれません。

現在の業務内容について教えてください

――事業内容について教えてください。

(秦)不動産に関わる科目としては、「土地と建物の流通」や「土地と建物の投資」という講義を受け持っています。複数の教員によるオムニバス形式の授業形態になっているので、私は自分の専門である都市に関連する部分を担当しています。建築分野の科目としては、2級建築士の資格を活かして、設計演習や建築法規の講義を担当しています。

これからの展望について教えてください

(秦)ありがたいことに、現在の勤務先である明海大学では私の希望に合わせた業務をさせていただいています。
例えば、1級建築士の資格取得のためには数年の実務経験が必要になるのですが、私の場合は建築設計や法規の講義を担当させていただくことで実務経験の要件を満たすことができ、1級建築士の資格取得を目指すことができるようになりました。

やりたいことをやれる恵まれた環境に身を置かせていただいているので、授業評価など学生からの反応を大切にしながら、これからも頑張っていきたいと考えています。

進路選択に悩む現役学生へ向けて、アドバイスはありますか?

(秦)私自身は早い段階で「研究者」という進路を決めていたので、博士号取得などの「やるべきこと」も必然的に明確になりました。そのため進路自体に悩むことはなかったのですが、「やるべきことを確実に達成していかなくてはならない」というプレッシャーはありました。博士課程の在学中は研究の行き詰まりなど、困難なこともあったのですが、「ここまで来たらやるしかない」という気持ちで乗り切りました。

学生の皆さんには、ぜひ大学生活を通して「やりたいこと」を見つけてほしいと思います。色々やり方はあると思いますが、結局のところ「働くことを想像して楽しいか」が大切だと思います。私は幸運にも自分の好きなことを仕事にすることができ、研究活動も教員業務も楽しむことができています。なかなか大変なことだとは思いますが、ぜひ大学生活の中の勉学や遊びの中で様々なことに挑戦して、興味関心を見つけてほしいと思います。


文:仙田璃温(技科大学生広報局)

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