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中村 大介(なかむら だいすけ)

所属 総合教育院
兼務
職名 准教授
専門分野 数学の哲学(特にカヴァイエス)、エピステモロジー(科学認識論)、フランス哲学
学位 博士(哲学)(パリ西大学)
所属学会 日本哲学会、日仏哲学会、日本科学哲学会、『新青年』研究会
E-mail nakamura@las
※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください

研究紹介

 エピステモロジー(特にカヴァイエスを中心にした数理哲学)を主たる研究分野とし、そこから様々な哲学的問題を考えています。

テーマ1:カヴァイエスの哲学:数理哲学を軸に

概要

 私がもっとも集中的に研究しているのが、ジャン・カヴァイエス(Jean Cavaillès, 1903-1944)というフランスの数理哲学者です。博士論文では、数学基礎論、集合論史、学問論に関する彼の仕事を検討し、その一貫した哲学を取り出しました。カヴァイエスに関しては、現在、その哲学だけでなく、彼の信仰や対独レジスタンス活動にも興味を抱いています。
 また、フランス語圏における数理思想の展開を追うことと平行して、英語圏で展開されている数学の哲学にも意を払っています。カヴァイエスの思想を軸に、数学における哲学的問題を掘り下げていくことが、このテーマにおける私の目標と言えるでしょう。

[主要業績]
- Daisuké NAKAMURA, L’itinéraire philosophique de Jean Cavaillès, Thèse de doctorat (Université Paris Ouest - Nanterre La Défense), 2012, vi+414p.
- 金森修編著『エピステモロジー:20世紀のフランス科学思想史』(共著)、慶應義塾大学出版会、2013年1月。
- 中村大介「カヴァイエスにおける学問論と論理学」、『哲學』、日本哲学会編、知泉書館、第64号、2013年4月、127-141頁。
- 中村大介「集合論の形成にみる「直観」の問題 — カヴァイエスの立場から」、『科学哲学』、日本科学哲学会、46巻、1号、2013年7月、53-68頁。
- 上野修・米虫正巳・近藤和敬編著『主体の論理・概念の倫理:二〇世紀フランスのエピステモロジーとスピノザ主義』(共著)、以文社、2017年3月。

キーワード

カヴァイエス、数学基礎論

テーマ2:技術哲学

概要

 技術は知の、工学は科学の、単なる適用といったものではありません。個体化と技術の問題を考察したジルベール・シモンドン(Gilbert Simondon, 1924-1989)によれば、技術は自然科学と相互交流しつつも、それ自身ある種の仕方で自律的に進展します。私は彼の思想の研究を通じて、この「技術の自律的進展」あるいは「技術の発明」について考察してきました。
 今後は、では技術と自然科学はどのように相互交流するのか、また、シモンドンによる「発明」の着想は現代技術においてどこまで当てはまるのか、といった問題を考えることで、技術についての哲学的考察をさらに深めていきたいと思っています。

[主要業績]
- 中村大介「シモンドンの技術論におけるイマージュと構想力」、『フランス哲学・思想研究』、日仏哲学会、第16号、2011年9月、16-24頁。

キーワード

シモンドン、技術

テーマ3:エピステモロジーの展開

概要

 上記二つのテーマで挙げた数学と技術が、現在多くの課題に直面していることは周知の通りです。たとえば、数学も技術も本来自由かつ創造的であるはずのものですが、しかしそういったものがわれわれの自由を束縛する(防犯カメラ、ネットによる情報管理の効率化など)という逆説的な事態が進行しています。こうした事態を考察する際、私は、カヴァイエスやシモンドンの属する〈エピステモロジー(フランス科学認識論)〉の系譜を受け継いだミシェル・フーコー(Michel Foucault, 1926-1984)の思想を大きく参照しています。また最近では、異なる系譜の思想ですが、ジャン=ピエール・デュピュイ(Jean-Pierre Dupuy)の「破局論」にも注目しています。
 今後は、哲学、科学、文学、宗教等の関係をさらに深く考察するために、ヨーロッパ近世の思想に一度遡ってみたい、と望んでいます。

[主要業績]
- 渡名喜庸哲・森元庸介編著『カタストロフからの哲学:ジャン=ピエール・デュピュイをめぐって』(共著)、以文社、2015年10月。

キーワード

フーコー、自由

担当授業科目名(科目コード)

言語と思想I・II、数理と哲学、哲学、哲学概説、フランス語III、ドイツ語III


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