松井 淑恵(まつい としえ)
所属 | 次世代半導体・センサ科学研究所 |
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兼務 | 情報・知能工学系 |
職名 | 教授 |
専門分野 | 聴覚心理学、音楽心理学、演奏科学 |
学位 | 博士(音楽学)(京都市立芸術大学) |
所属学会 | Acoustical Society of America, 日本聴覚医学会, 日本耳鼻咽喉科学会, 日本音響学会, 日本基礎心理学会, 日本音楽知覚認知学会 |
tmatsui@cs ※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください |
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研究室web | https://aplab.cs.tut.ac.jp/ |
研究者情報(researchmap) | 研究者情報 |
研究紹介
心理物理学的手法を中心にさまざまな心理実験パラダイムを用いて、聴覚知覚に関連する問題に取り組んでいます。 聴覚の初期過程の計算モデル化から音楽知覚認知に関する探索的研究まで、低次・高次の両方から聴覚の研究をカバーします。
テーマ1:聴覚初期過程の計算モデル化
概要
聴覚機能には未だ解明されていない部分がたくさんあります。外耳から聴覚野に至る聴覚経路が外部から観察しにくい奥深くにあること、神経信号の中継となる神経核が多く経路が複雑であることが理由に挙げられます。このような聴覚を理解するために有用なのが、聴覚経路の各段階で行われる処理を表現した計算モデルです。
計算モデルによる聴覚の研究では、周波数成分、波形の周期、ダイナミックレンジ等の音響信号の特徴を聴覚がどのようにとらえているかを心理物理学的実験によって測定し、結果を計算モデルに反映させます。この計算モデルで予測される知覚現象は、次の知覚実験によって検証されます。このサイクルによって聴覚全体の理解に貢献します。
(和歌山大学、ケンブリッジ大学との共同研究)
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テーマ2:模擬難聴とその応用
概要
難聴者に音がどのように聞こえるかを健聴者が想像することは困難です。聴覚の計算モデルを応用することで、聴覚機能の各ステップの劣化による信号の変化を音として出力、「難聴者として聴く」ことが可能になりつつあります。この模擬難聴システムを、言語聴覚士の教育や一般への情報提供に利用することを目指します。模擬難聴システムを使って音の評価をすることで、だれにでも聴きやすい明瞭な音声を合成するための手がかりを探すことにも取り組んでいます。
(和歌山大学、県立広島大学、名城大学との共同研究)
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テーマ3:音楽のトレーニングによる知覚認知の変化
概要
私たちが音楽を聞いて、メロディや和音進行といった時系列構造を理解し、さまざまな情動を感じ、楽しめるのはなぜか、という疑問はいまも多くの研究者を刺激する研究テーマです。長い期間厳しい訓練を受けた音楽家を対象とすることで、音楽演奏がヒトの視聴覚情報処理をどのように変えるかということを調べています。また、科学研究でひとまとめにされがちな「演奏家」における多様性も調査しています。
(電気通信大学との共同研究)
キーワード
担当授業科目名(科目コード)
ICT基礎, ディジタル信号処理