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北崎 充晃(きたざき みちてる)

所属 情報・知能工学系
兼務
職名 教授
専門分野 知覚心理学 / 認知神経科学 / バーチャルリアリティ
学位 博士(学術)(東京大学)
所属学会 日本心理学会 / 日本バーチャルリアリティ学会 / 日本視覚学会 / 日本基礎心理学会 / Vision Sciences Society
E-mail mich@cs
※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください
研究室web http://real.cs.tut.ac.jp/
研究者情報(researchmap) 研究者情報

研究紹介

 私たちが世界をどのように知覚し,他者とどのようなコミュニケーションをしているのかを科学的に解明しようとしています。私たちの知覚や社会性は,身体の形状やイメージに強く規定されています。この知覚の身体性に着目し,運動する身体としての人の知覚の研究(Mobile Observerの科学),リアリティを科学的に解明し,操作・制御するための科学(身体リアリティの科学),そして共感や公平性の基盤となる認知機構や神経機構を解明する研究(潜在的社会性の科学)を行っています。今後,バーチャルリアリティやロボティクスによって私たちの身体や身体イメージが変わっていくことが予想されます。こうした身体の変化がどのような心の変化,行動の変化,社会の変化をもたらすかを研究し,適切な未来社会の設計に貢献したいと思っています。

テーマ1:Mobile Observerの科学

概要
心理物理学的ドライビングシミュレーター

 人は視覚,前庭感覚,聴覚,触覚などさまざまな情報から自分自身の運動や位置,傾きを知覚して,それを行動に利用しています。車の運転は,まさにその究極の例です。そこで,視覚刺激や前庭刺激(前庭電気刺激),聴覚刺激,触覚刺激などを提示し,人の自己運動の知覚や姿勢制御を調べています。成人のみならず,子どもを対象とした知覚行動発達の研究も行っています。また。視覚心理物理実験に最適化したドライビングシミュレータを開発し,ステアリング操作における知覚・認知情報処理の解明と工学的応用を行っています。

主な業績

Kitazaki, M. (2017). Proprioceptive self-localization modulated by vection. VSS (Vision Sciences Society meeting), St. Pete Beach, Florida, USA, May 21st 2017, 33.3015
Kitazaki, M. (2013), Effects of retinal position on visuo-motor adaptation of visual stability in a virtual environment, i-Perception, 4(4), 242-252.
Tani, Y., Araki, K., Nagai, T., Koida, K., Nakauchi, S. and Kitazaki, M. (2013), Enhancement of glossiness perception by retinal-image motion: additional effect of head-yoked motion parallax, PLOS ONE, 8(1): e54549. Kawahara, J., Yanase, K., and Kitazaki, M. (2012), Attentional capture by the onset and offset of motion signals outside the spatial focus of attention, Journal of Vision, 12(12): 10.
Kitazaki, M. and Kimura, T. (2010), Effects of long-term adaptation to sway-yoked visual motion and galvanic vestibular stimulation on visual and vestibular control of posture, Presence: Teleoperators and Virtual Environments, 19(6), 544-556.
Kitazaki, M. and Sato, T. (2003), Attentional modulation of self-motion perception, Perception, 32, 475-484.

キーワード

自己運動知覚,オプティックフロー,前庭電気刺激,知覚行動発達,ドライビングシミュレータ

テーマ2:身体リアリティの科学

概要
モーションキャプチャを用いたリアルタイムVR身体改変

 リアルと感じる瞬間はなぜそう感じるのでしょうか? 何をリアルと感じるのか,リアルとアンリアルの境界は何か,リアリティの源泉は私たち自身の身体にあります。リアルであることが知覚と行動にどのような影響を及ぼすのか,どのような身体にリアリティをモテるのか,身体を変えることで心と行動はどう変わるのかを調べ,リアリティの解明とリアリティ測定手法の研究を行っています。質感や美しさの知覚,身体認知,複合感覚統合,テレプレゼンス追体験,身体拡張などの研究を行っています。果たして我々の身体はどこまで変えることができ,どうしたらそれを自分の身体と感じることができ,それによって私たちの心や行動,コミュニケーションが変わるのかをターゲットに研究を行っています。

主な業績

Kondo,R., Sugimoto, M., Minamizawa, K., Hoshi, T., Inami, M., and Kitazaki, M. (2018). Illusory body ownership of an invisible body interpolated between virtual hands and feet via visual-motor synchronicity, Scientific Reports, 8:7541
上田祥平,池井寧,広田光一,北崎充晃 (2016). 実映像オプティックフローと足裏振動による歩行感覚記録・体験手法の基礎検討. 日本バーチャルリアリティ学会論文誌,21(1), 15-22.
雨宮智浩,池井寧,広田光一,北崎充晃 (2016). 歩行を模擬した足底振動刺激による身体近傍空間の拡張. 日本バーチャルリアリティ学会論文誌, 21(4), 627-633.
Tani, Y. Nagai, T., Koida, K., Kitazaki, M. and Nakauchi, S. (2014), Experts and novices use the same factors, but differently: To evaluate pearl quality, PLOS ONE,9(1): e86400. doi:10.1371/journal.pone.0086400
Morita, T., Slaughter, V., Katayama, N., Kitazaki, M., Kakigi, R. and Itakura, S. (2012), Infant and adult perceptions of possible and impossible body movements: An eye-tracking study, Journal of Experimental Child Psychology,113,401-414.
Kitazaki, M., Kobiki, H., and Maloney, L. T. (2008), Effect of pictorial depth cues, binocular disparity cues and motion parallax depth cues on lightness perception in three-dimensional virtual scenes, PLoS ONE, 3(9): e3177. doi:10.1371/journal.pone.0003177.

キーワード

質感,身体ポーズと動作,身体性,バーチャルリアリティ,クロスモダリティ

テーマ3:潜在的社会性の科学

概要
人はロボットの傷みにも共感する

 私たちは知らず知らずのうちに他者とコミュニケーションをしており,社会的コミュニケーションに基づいた知覚を潜在的に行っています。そこで媒介となっているのは身体です。この身体から生じる潜在的社会性に関して,身体知覚,共感の認知神経科学,公平感の認知神経科学の研究を行っています。前言語期の乳児が原始的な同情を示すことや人はロボットにも共感を示すことを行動実験や脳波計測実験で示しました。

主な業績

Kenward, B., Berggren, M., Kitazaki, M., Itakura, S., and Kanakogi, Y. (accepted). Implicit social associations for geometric shape agents more strongly influenced by visual form than by explicitly identified social actions. Psychologia
Ishikawa, M., Park, Y-h., Kitazaki, M., and Itakura, S. (2017). Social information affects adults’ evaluation of fairness in distributions: An ERP approach. PLoS ONE, 12(2): e0172974. doi:10.1371/journal.pone.0172974
Suzuki, Y., Galli, L., Ikeda, A., Itakura, S. and Kitazaki, M. (2015). Measuring empathy for human and robot hand pain using electroencephalography. Scientific Reports, 5:15924; doi: 10.1038/srep15924
Kanakogi, Y., Okumura, Y., Inoue, Y., Kitazaki, M., and Itakura, S. (2013), Rudimentary sympathy in preverbal infants: Preference for others in distress, PLOS ONE, 8(6): e65292.
Tamura, T., Gunji, A., Takeichi, H., Shigemasu, H., Inagaki, M., Kaga, M., and Kitazaki, M. (2012), Audio-vocal monitoring system revealed by mu-rhythm activity, Frontiers in Psychology, 3:225. doi:10.3389/fpsyg.2012.00225.
北崎充晃 (2017),サイバー空間と実空間をつなぐwe-modeの可能性,心理学評論, 59(3), 312-323.
北崎充晃(2018),人と人以外のものの「間」にある叡智,心理学評論, 61(3), 379-383.
板倉昭二,北崎充晃(2013)(編著),ロボットを通して探る子どもの心:ディベロップメンタル・サイバネティクスの挑戦,ミネルヴァ書房, ISBN 9784623067442

キーワード

社会性,共感,公平感,モラル

担当授業科目名(科目コード)

認知科学序論 / ヒューマン情報処理 / データベース / 視覚認知科学特論 / 脳・神経システム工学特論

その他(受賞、学会役員等)

受賞等:
日本バーチャルリアリティ学会論文賞(2006年,2010年,2014年,2017年)
ACE2006 (International Conference on Advances in Computer Entertainment Technology 2006) Outstanding Paper Award(2006)
JVRC2009 (2009 Joint Virtual Reality Conference of EGVE - ICAT - EuroVR) Best Paper Award Honorable Mention(2009年)
日本基礎心理学会優秀論文賞(2014年,2018年)
日本バーチャルリアリティ学会貢献賞(2016年)
Best demo award of Augmented Human 2017
SIGGRAPH Asia 2018 Best Virtual Reality and Augmented Reality Award (2018年)

学会役員等:
日本視覚学会幹事(2018年-),日本視覚学会世話人(2004年-),日本視覚学会2007年夏季大会実行委員長
日本基礎心理学会理事(2015年-),日本基礎心理学会編集委員(2012年-2017年),
日本心理学会専門別議員(2005年-)
日本バーチャルリアリティ学会VR心理学研究委員会委員長(2009-2011),日本バーチャルリアリティ学会理事(2011年-2014年),日本バーチャルリアリティ学会評議員(2015年-),日本バーチャルリアリティ学会拡張認知インタフェース調査委員会委員長(2018年-)
内閣府 上席科学技術政策フェロー(2016年)


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