松本 明彦(まつもと あきひこ)
研究テーマ(シーズ1)
多孔体の表面・細孔構造の制御による分子吸着性の制御
研究の技術分野 | 化学・化工 環境 ナノテクノロジー エネルギー |
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研究の段階・状況 | A2 A1とA3の中間 |
キーワード | ゼオライト 活性炭素 多孔性金属錯体 シリカ 吸着 マイクロカロリメトリー 分離 |
提案者 | 松本 明彦 環境・生命工学系 |
連絡先 | Tel : Fax : E-mail: aki@tut.jp URL : |
活性炭,シリカゲルに代表される多孔体は表面に無数の小さい孔があいており,1gあたり1000から2000平方メートルの大きな表面積を持ちます。もともと固体の表面は様々な分子やイオン(例えば水蒸気,においのもと等)を吸着する性質があるため,表面積が大きいほどたくさんの分子・イオンを吸着できます。例えば,シリカゲルが乾燥剤として使われるのは空気中の水を孔の中に捉えるためであり,冷蔵庫の脱臭に活性炭を使うのは,冷蔵庫のいやなにおい(主にアミンという物質)を選択的にとるからです。固体の孔の形,大きさ,表面の化学的な性質をうまく調節すると,様々な物質が混ざった中から特定のものを選択的に取り除く(取り分ける)ことができます。私は,活性炭,活性炭素繊維,シリカゲル(多孔性シリカ)などへの分子の吸着を詳細に調べ,目的とする分子に合うように表面の性質や孔の大きさをデザインし,作っています。この技術は例えば,タバコの煙のにおいの除去,湿気の除去,水蒸気が混在する雰囲気からの溶剤蒸気の除去,イオンの分離への応用ができます。
以下のURLにもう少し詳しい説明があります。
https://www.tut.ac.jp/teach/main.php?mode=detail&article=227
主要な研究設備等
・ 窒素・アルゴン吸着測定装置
(-196℃で窒素を,あるいは-186℃でアルゴンを多孔体に吸着させ,その結果を解析して表面積,細孔径,細孔容量を解析する装置)
・ 微分吸着エネルギー測定装置,低温・高圧微分吸着エネルギー測定装置,高温微分吸着エネルギー測定装置
(固体表面に分子が吸着するとき起こるマイクロワット程度の熱を精密に測定し,分子と表面の相互作用を定量的に解析する装置)
・ フーリエ変換赤外分光光度計,紫外・可視分光光度計およびその場測定用拡散反射セル
その他研究遂行に必要な設備(走査型・透過型電子顕微鏡,固体高分解能核磁気共鳴装置,粉末X線回折装置等)が学内にあり,利用可能です。
基本となる特許・解説記事・研究論文等
以下をご覧ください。 http://material.tutms.tut.ac.jp/STAFF/MATSUMOTO/pub.html.ja
実施可能な共同研究の形態
共同研究の実施形態 :大学と企業の両方で実施
大学への研究員等の受入 :可能
企業への専門家等の派遣(不定期を含む):可能