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モンテ・カセム氏を講師に迎え、豊橋技術科学大学第5回プレステージレクチャーズを開催しました。

イベント報告 | 2015年11月17日


10月8日に、学校法人立命館 評議員、理事補佐 立命館大学国際平和ミュージアム館長 前 立命館アジア太平洋大学長のモンテ・カセム氏を講師に迎え、「見え隠れている未来に向けてスーパーリーダー養成 ~技術科学とイノベーションの視点から~」と題して、豊橋技術科学大学第5回プレステージレクチャーズ 兼、テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成27年度 異分野融合特論 第4講義を開催しました。

カセム氏は、スリランカのご出身で、大学卒業後日本に留学し、以来40年に亘って日本及びスリランカで働き、現在は、立命館大学理事補佐という要職で活躍されています。専門は、建築学、都市工学、環境科学、脳科学、そして、国際的な大学運営など、グローバル、かつ広範な分野で、文字通り、スーパーリーダーとして国境を越えて活躍してきた方でもあります。

講義の最初に、カセム氏は、世界中に友人を持つことの大切さを述べられました。そして、これから人類が考えてゆかなければならないグローバルな課題の例として、気候変動や環境破壊によりスリランカの茶葉に生じている見えない変化の問題を紹介されました。これはスリランカに限った事ではなく日本でも当然起きており、世界的な規模での問題です。こうした課題の発見やその本質を見極めることの大切さを説われました。更に、生物や気候の観測などを通じて通常は目に見えない事象を指数化することによって課題が一般の人たちにも容易に理解できるようにしてゆくことの大切さを述べられ、スーパーリーダーとは、こうした未来を見通し、課題を解決する力を備えた人だと語られました。

多くの分野に関わる多様な仕事を経験されたカセム氏は、これからの新科学の特徴は、サステナビリティが核であり、地球システムが直面するグランドチェンジという新課題への挑戦であると述べられ、数々の事例を挙げられました。世界中に友人のネットワークを有し、大変なアイデアマンであるカセム氏は、今や国や地域の境界やバリヤーは無いと語り、かつてない拡がりを持った新課題、常人ならば、不可能と思える挑戦に真っ向から取り組み、得られた豊富な御経験とその活動から生まれた事例を紹介されました。 また、教育指導に於いては、海外からの学生と日本の学生が混在した立命館アジア太平洋大学長として、民族、国境を越えたバリヤーフリーの人間教育をめざし、国境を越えた人のつながりを重視し、海外の学生が地元の人たちから信頼される教育指導をしたと語られました。

教室を揺るがし熱演する講義に聴衆は引き込まれ、そこには、地球や人類の未来を心配し、研究を進めるカセム氏の心が溢れ、未来に向けた多くの課題を示唆されました。不可能を可能にしてきた姿は、多くの方々がカセム氏の言葉に耳を傾ける所以であり、これからの大学の責務や未来社会を指導するスーパーリーダーの在り方を示した講義となりました。

引き継いて行われたスーパーリーダー塾は、何故日本に留学し、日本で活躍したかなど、学生の疑問、質問に素晴らしい日本語で答えるカセム氏の姿と共に世界がバリヤーフリーに感じられた時間となりました。

豊橋技術科学大学第5回プレステージレクチャーズ講義の様子

豊橋技術科学大学第5回プレステージレクチャーズ講義の様子

豊橋技術科学大学第5回プレステージレクチャーズスーパーリーダー塾の様子

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