文字サイズ
検索

News & Topics

ホーム > News & Topics > 中西宏明氏を講師に迎え、豊橋技術科学大学第4回プレステージレクチャーズを開催しました。

中西宏明氏を講師に迎え、豊橋技術科学大学第4回プレステージレクチャーズを開催しました。

イベント報告 | 2015年7月14日


6月18日に、株式会社日立製作所 代表執行役 執行役会長兼CEOの中西宏明氏を講師に迎え、「システム技術とイノベーション」と題して、豊橋技術科学大学第4回プレステージレクチャーズ 兼、テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成27年度 異分野融合特論 第3講義を開催しました。

中西氏は、大学の電気工学科を卒業し日立製作所に入社された技術者であり、日立製作所では、首都圏全域をカバーする鉄道の運行システムATOS(東京圏輸送管理システム)を開発された方です。中西氏は初めに、社会的な課題を解決するシステムの例として自らが手がけた、数千台のコンピューターが300の駅、総延長1200kmの首都圏全域の列車運行を、安全・安心に、24時間確実にリアルタイムで制御する世界最大規模の列車の運行管理システムATOSを紹介されました。首都圏のJR列車の運行をATOSは開発以来25年支えて来ました。その内容は、普段、列車を利用する乗客の目線では見えませんが、まさに社会を支えるシステムであると語られ、さらに日本の鉄道システムにも言及され、日本の鉄道輸送は、6千5百万人/日で、世界の鉄道利用者1.6億人/日に対し、実に40%を占めていること、その運行の正確性は世界で抜きんでていることを語られました。1列車当たりの遅れは、平均で新幹線が0.5分、在来線は1分です。そして新幹線は、1964年開業以来、死亡事故ゼロであり、まさに、世界トップの技術の証といえます。

この様な、日常欠かせない巨大な社会インフラである鉄道技術を開発した中西氏は、日本が直面する課題、特に大都市の課題解決について何が重要かを語られました。 そして、社会に利益をもたらす機能の統合・融合の大切さ、「人」起点の取り組みによる社会の課題の解決、共生自律分散で繋がるこれからのシステム技術など、将来に向けたシステム技術の在るべき方向等、巨大なシステム技術の未来ビジョンを語られました。更に日本を代表する電機メーカーの重責を担う経営者として、会社経営に於ける「社会の為」と言う視点の大切さ、更に、若い方への期待を述べられました。

学生諸君が将来目標にすべき理想の技術者、そして経営者として、人間味に溢れた中西氏の講義は、聴衆の心をとらえて離しませんでした。引き続き実施されたスーパーリーダー塾では、学生の質問に本音で答える姿が印象的で、まさにスーパーリーダーが語る塾となりました。

第4回プレステージレクチャーズ講義の様子

第4回プレステージレクチャーズ講義の様子(学長挨拶)

第4回プレステージレクチャーズ講義の様子

第4回プレステージレクチャーズスーパーリーダー塾の様子

ページトップへ