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合原一幸氏を講師に迎え、テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成27年度 開発リーダー特論 第1講義を開催しました。

イベント報告 | 2015年7月13日


テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成27年度 開発リーダー特論 第1講義講義の様子

6月11日に、東京大学 生産技術研究所 教授・同大学 最先端数理モデル連携研究センター長の合原一幸氏を講師に迎え、「複雑系の数理モデリングとその解析」と題して、テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成27年度 開発リーダー特論 第1講義を開催しました。

合原氏は、応用数学分野でご活躍されています。電子工学の分野で博士課程を修了し、複雑系の数理モデル化という数学の新規分野を開拓されました。現在は、東京大学の生産技術研究所教授で、最先端数理モデル連携研究センター長も務められる数学者です。

講義の冒頭では、「社会を変える驚きの数学」、「脳はここまで解明された」、「暮らしを変える驚きの数理工学」等幾つかの著書のタイトル例を紹介され、数学が我々にとって身近なものになりつつあることを示されました。更に、合原氏の集めた世界でも貴重な美しい蝶の写真で聴衆を魅了しました。

合原氏は、全く不規則にみえる複雑系の動きや状態を理解するべく、新たな数理モデリングという分野を拓かれました。講義では、制御理論と力学系の理論との融合による複雑系の制御理論、複雑ネットワーク理論、非線形データ解析理論を基盤とした、複雑系の数理モデル学の基本を語り、応用を述べられました。また、驚くべきは、その応用の拡がりです。ロボットや、色々な機械の制御に使うことは、当然ですが、医療の分野でも合原氏の拓かれた数理モデリングの手法が有効です。合原氏が最初に紹介された言葉、まさに「驚きの数理工学」であるといえます。ハイブリッド力学系理論によるテーラーメイド前立腺癌の内分泌療法、動的ネットワークマーカーを用いた未病状態での超早期診断、更に、最近話題となっている経済や地震などのビッグデータ解析等にも有効な数理モデリングの応用の例を示されました。合原氏は、新規の数学分野の開拓とその応用は、多くのこれまで難しかった現象の理解に繋がり、従来出来なかったことを可能にし、如何に夢が多いかを熱く講じられました。そして、最後に、合原氏は、楽しみながら研究をしてきたと述べ、科学の研究では、興味や好奇心の大切さ、粘り強い努力の大切さを述べられました。

スーパーリーダー塾は和やかな雰囲気で懇談が行われました。新たな数学分野を開拓した合原氏の志、電子工学のドクターコース終了後、応用数学を学び、異分野へ踏み込んだ大学院修了の頃の話、そして研究を楽しみながらも粘り強く進める大切さ等、若い学生へのアドバイスに溢れた素晴らしいリーダー教育の懇談となりました。

テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成27年度 開発リーダー特論 第1講義講義の様子

テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成27年度 開発リーダー特論 第1講義スーパーリーダー塾の様子

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