文字サイズ
検索

News & Topics

ホーム > News & Topics > テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成26年度 バトンゾーン特論 第3講義を開催しました。

テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成26年度 バトンゾーン特論 第3講義を開催しました。

イベント報告 | 2014年12月 2日


バトンゾーン特論 第3講義
講義の様子

バトンゾーン特論 第3講義
講義の様子

バトンゾーン特論 第3講義
スーパーリーダー塾の様子

11月13日に、東京工業大学 栄誉教授、公益財団法人高柳健次郎財団 理事長 末松安晴氏を講師に迎え、テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム平成26年度 バトンゾーン特論 第3講義「光ファイバ通信と社会」を開催しました。

末松氏は日本を代表する国際的な電子工学者で、とりわけ半導体レーザの創始者として著名な方です。今回の講義では現代の情報通信社会、我々の社会生活を支える半導体レーザ技術の開発と社会への関わりなど歴史的な活躍について、当初はマイクロ波の研究をしたこと、その後、光通信の研究、特に半導体レーザの研究を手がけたこと等、末松氏の研究の経緯を学生時代や助手時代のことから話されました。

特に、1962年の東京工業大学の大学祭では、レーザ、光ファイバ、レーザ光の変調(電気-光変換)、復調(光-電気変換)の基本要素を備えた光通信の基本要素を備えたデモシステムを製作し、学生と共に光通信のデモ実験をしたことを述べました。 この実験は、末松氏の光通信の実現に向けた研究の原点となり、現在使われている光通信のコンセプトを世界最初に実現した光通信システムでした。末松氏は、この様な光通信システムのコンセプトとその実用化、という目標に向かった努力が研究では大切と述べました。

そして、石英光ファイバの吸が最小となる波長1.5μmで発信する半導体レーザの研究を進めたのは、まさに長距離光通信の実用化を狙ったからと話されました。 光通信の中核技術である半導体レーザは、基礎となる科学の解明が重要との認識から、技術だけでなく科学面の研究も進めました。更に、講義はシングルモードファイバーの話も含め、大変多彩となりました。また、研究の過程で、末松氏が最初に手掛けたマイクロ波の研究が大いに参考となったことを述べられました。こういった点では末松氏の研究は異分野融合だったのかもしれません。更に、研究室を巣立ったメンバーが、現在使われる通信システム構築で中核リーダとして活躍したことを大変嬉しそうに語られました。

半導体レーザ研究と光通信の歴史、社会とのかかわり、研究室卒業生の素晴らしい活躍、当時の末松氏の研究室の雰囲気が伝わり、光通信を支える半導体レーザの技術がこうして生まれたのだと実感し、心に残る講義でした。

引き続いて行われた末松氏と学生との懇談、スーパーリーダー塾は、学生の質疑に応え熱く語る末松氏の姿が印象に残る、素晴らしいリーダー教育の場となりました。

ページトップへ