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テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム 平成26年度 開発リーダー特論 第4講義を開催しました。

イベント報告 | 2014年11月21日


開発リーダー特論 第4講義
講義の様子

開発リーダー特論 第4講義
講義の様子

開発リーダー特論 第4講義
スーパーリーダー塾の様子

10月30日に、大阪大学大学院 生命機能研究科 特任教授、情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター長 柳田敏雄氏を講師に迎え、テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム平成26年度 開発リーダー特論 第4講義「1ワットで働く脳、数千万ワット使うスパコン」を開催しました。

電気工学科を卒業した柳田氏は修士課程までは半導体分野の勉強をしていましたが、当時の多くの学生が半導体などを目指した中で、将来の発展や就職の約束された半導体分野ではなく、未だ基本原理も定かでない混沌とした生物分野、生物物理学という異分野の基礎研究に飛び込みました。大学院博士課程では、それまで勉強し、得意であった工学の技術を利用し筋肉の研究に取り組み、筋肉の収縮に関わる定説を覆す現象を見出しました。更に、1分子の動きを見る研究を手掛け、生体分子がブラウン運動という揺らぎ現象を利用していることを突き止めるなど、生命現象の背後に物理学では良く知られた揺らぎの現象が在り、生物が分子や細胞レベルでうまく活用していることを述べられました。生物の機能には、単なる機械運動とは異なるメカニズムが働いていることを、自身の研究の写真を多用し、時折、聴衆との楽しい冗談のやりとりを交えて判り易く語りました。更に、脳活動について、独自の研究成果を語り、脳の活動や機能は、数千万ワットを消費するスーパーコンピューターを遥かに凌ぐにもかかわらず、1ワットレベルの極めて小さなエネルギーで活動する素晴らしさとそのメカニズムがやはり揺らぎに由来する可能性のあることなど、脳科学最前線の研究についても語りました。電気工学や電子技術という柳田氏の得意技を駆使して、生命科学の新規分野開拓に鋭く切り込む挑戦の素晴らしさ、独特の陽気な語り口に聴衆一同、深く魅了された講演会となりました。

スーパーリーダー塾では、こうした柳田氏の話に色々な質問が集中しましたが、丁寧に答える姿は、当該分野の科学者としてリーダーそのものであり、大変有益なメッセージでもありました。

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