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テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム平成26年度 「開発リーダー特論 第1講義」を開催しました。

イベント報告 | 2014年6月 2日


講義の様子  
講義の様子  
   
講義の様子  

5月22日に、昨年度日本学士院賞受賞の東北大学電気通信研究所教授・電気通信研究機構長 中沢正隆氏を講師に迎え、テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム平成26年度 「開発リーダー特論 第1講義」を開催しました。

今回の講義は「世界を結ぶインターネットを可能にした光ファイバ通信とその将来展望」と題して、光ファイバ通信のネットワークで現在広く使われ、高速超長距離光伝送を可能にした「エルビウム添加光ファイバ増幅器」の発明、実用化等に加え、高速光伝送に関わる研究開発で情報通信の発展に大きな貢献をし、現在のインターネットを可能にした通信技術の生みの親の一人である中沢氏から語っていただきました。

まず、東北大学電気通信研究所の歴史的な研究成果であり、今や世界中で使われている八木アンテナ、マグネトロン等の紹介から始まり、異分野融合の例を紹介し、その重要性を述べ、異分野を結びつける強い力が創造性、即ちイノベーションであり、融合とは爆発であると述べられました。

続く本題では、光ファイバと半導体レーザを用いた光ファイバ通信の原理、エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)の原理等を判り易く講じられ、更に、こうした技術を実際に使うために技術開発で苦労したことなど、実用化の難しさや大切さを語られました。

将来に向けた研究では、高速でより多くの情報通信量に対応するため、従来の波長多重通信(WDM)を超えて伝送容量を飛躍的に向上させる多値コヒーレント通信、マルチコア光ファイバ通信技術、マルチモード通信技術や光ソリトン通信やその原理など、最新の研究まで話されました。

中沢氏は、通信技術の世界的なリーダーとして研究開発を指導してこられた経験から、優れた技術者・研究者になるためにと題して、いざという時の為に常に努力する大切さ、「人生を切り開く刀を研げ」や「のめりこむこと」、「人智無限」、「決してあきらめない」、更に「仲間を拡げた研究などの大切さ」等を述べられ、最後に若い学生へのメッセージとして、サミュエル・ウルマンの詩「青春」を紹介し講義を結ばれました。

講義後半の中沢氏を囲んだ「スーパーリーダー塾」では、テーラーメイド・バトンゾーン教育履修生に加えて新たに始まった博士課程教育リーディングプログラム履修生も参加し、博士の心構えを伺うなど充実した座談会となりました。

超高速大容量光ファイバ通信という大きな目標を見据え、それに果敢に挑戦し、インターネットという歴史的な情報通信のネットワークの実用化を実現された中沢氏の講義は、まさに聴衆の心に残り、将来のリーダー教育の場となりました。

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