石井 裕樹（いしい ゆうき）
| 所属 | 機械工学系 |
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| 職名 | 助教 |
| 専門分野 | 金属工学 / 金属材料物性 / 構造材料 / 組織制御 |
| 学位 | 博士（工学）（2024年3月 茨城大学） |
| 所属学会 | 軽金属学会 / 日本金属学会 / 日本機械学会 / 日本鉄鋼協会 / 日本塑性加工学会 / 日本銅学会 |
| y-ishii@me ※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください |
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| 研究室web | http://martens.me.tut.ac.jp/ |
| 研究者情報（researchmap） | 研究者情報 |
研究紹介
合金組成、加工プロセス、熱処理といったパラメータを駆使し、強度・変形特性のミクロ・マクロ的評価、従来の常識には則らない組織因子の積極的活用、特異な強化・変形機構の解明を行うことで、金属材料の力学的高機能化に取り組んでいます。テーマ1：高密度格子欠陥制御による金属材料の力学的高機能化
概要
カーボンニュートラル社会の実現のため、金属材料のさらなる高強度・高延性化が求められています。本研究では、従来の合金組成や熱処理以外の組織制御法として、巨大ひずみ加工の１つである高圧ねじり加工（High-pressure Torsion, HPT）や、産業において広く普及している強冷間圧延などを用いた高密度格子欠陥制御や、熱処理を併用した加工熱処理による組織制御を行うことで、金属材料の力学的高機能化に取り組んでいます。
主な業績
(1) Y. Ishii, J. Kobayashi, E. Kobayashi, M. Ohnuma, S. Kuramoto and G. Itoh: "Effect of Process Condition and Test Environment on Tensile Properties in Cold-Rolled Al-Cu-Mg Alloys", Solid State Phenomena, 353 (2023), 91-96.
(2) 福澤宏基, 石井裕樹, 小林純也, 小林郁夫, 大沼正人, 倉本繁, 伊藤吾朗: "Al-Mg-Si系合金冷間圧延材の引張特性に及ぼす合金組成と時効条件の影響”, 軽金属, 73 (2023), 592-597.
キーワード
テーマ2：高強度金属材料の水素脆性抑制のための組織制御法に関する研究
概要
金属材料は様々な因子により特性が低下することで知られています。応力腐食割れやクリープ破壊、低温脆性など多岐にわたりますが、その中でも特に問題視されるのが水素脆化です。高強度金属材料であるほど応力集中部での水素集積により脆性破壊が起こりやすく、実用化の観点から、高強度化と水素脆性抑制の両立は必要不可欠です。さらに、近年の巨大ひずみ加工のような新しい加工法の開発により、これまでにない特異な強化・変形機構の報告が多くされており、耐水素脆化特性の評価が求められます。本研究では、合金組成、HPT加工や強冷間圧延のような加工プロセス、溶体化処理や時効処理などの熱処理プロセスに着目し、耐水素脆化特性に優れる組織条件や材料内部での水素の拡散・トラップサイトなどの評価により、高強度金属材料の水素脆性抑制のための組織制御法に関する研究を行っています。
主な業績
(1) Y. Ishii, J. Kobayashi, S. Kuramoto and G. Itoh: “Effect of the Microstructures Adjacent to the Grain Boundaries on the Mechanical Properties and Hydrogen Embrittlement Susceptibilities of Al-Cu alloys”, Materials Transactions, 65 (2024), 177-183.
キーワード
担当授業科目名(科目コード)
機械工学基礎実験（B11510110）/ 機械創造実験（B11610101）/ 物理実験（B1013009a）
その他（受賞、学会役員等）
【受賞（学会より）】
1) 三浦賞, 一般社団法人 日本機械学会, 2022年3月
2) 軽金属希望の星賞, 一般社団法人 軽金属学会, 2022年1月
【受賞（国内講演・国際会議にて）】
1) Excellent English Poster Award, "Effect of aging time on tensile deformation behavior in cold-rolled Al-Cu-Mg alloys", 一般社団法人 軽金属学会, 2023年11月
2) 優秀ポスター賞, "冷間圧延後に時効したAl-Cu-Mg系合金の引張特性に及ぼす溶体化処理温度の影響", 一般社団法人 軽金属学会 関東支部, 2023年10月
3) Student Grants, The 12th International Conference on Processing & Manufacturing of Advanced Materials (THERMEC2023), 2023年6月
4) 優秀ポスター賞・関東支部特別賞, "Al-Cu-Mg系合金冷間圧延材の引張特性に及ぼすひずみ速度の影響", 一般社団法人 軽金属学会 関東支部, 2022年9月
5) 優秀研究講演賞・最優秀聴講者賞, "Al-Cu-Mg系合金冷間圧延材の機械的特性に及ぼす時効処理の影響", 一般社団法人 軽金属学会 関東支部, 2021年11月
6) 優秀ポスター発表賞, "Al-Cu-Mg系合金冷間圧延材の引張特性に及ぼす時効処理の影響", 一般社団法人 軽金属学会, 2021年11月
【競争的資金】
1) 研究活動スタート支援（代表）, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, "溶質原子／転位の相互作用最適化制御による高密度格子欠陥金属材料の力学的高機能化", 研究課題/領域番号 24K23015, 2024年7月 - 2026年3月
2) 教育研究活性化経費（代表）, 国立大学法人 豊橋技術科学大学, "溶質原子／転位の相互作用最適化制御による金属材料の高強度・高延性化", 2024年7月 - 2025年3月
3) JST 科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業（代表）, 国立研究開発法人 科学技術振興機構（JST）, JPMJFS2105, "強冷間加工によるアルミニウム合金の機械的特性向上", 2022年4月-2024年3月
4) 令和4年度アルミニウム研究助成事業（代表）, 一般社団法人 日本アルミニウム協会, "加工熱処理によるアルミニウム合金の高強度化", 2022年4月-2024年3月