開学40周年記念事業

文字サイズ
検索

学部・大学院

ホーム > 学部・大学院 > 教員紹介 > 環境・生命工学系 > 手老 龍吾(てろう りゅうご)

手老 龍吾(てろう りゅうご)

所属 環境・生命工学系
兼務 エレクトロニクス先端融合研究所
職名 准教授
専門分野 界面物理化学
学位 博士(理学)、東京大学大学院理学系研究科
所属学会 日本化学会、応用物理学会、日本表面科学会、生物物理学会、膜学会、アメリカ化学会
E-mail tero@
※アドレスの末尾に「tut.jp」を補完してください
研究室web http://www.eiiris.tut.ac.jp/tero/

研究紹介

人工細胞膜モデルの構造とダイナミクス
生命活動は細胞内外での情報・物質・エネルギーのやり取りで成り立っており、その授受は細胞膜と膜タンパク質を介して行われている。脂質二重膜は細胞膜の基本骨格であるだけでなく、膜内でのドメイン形成や分子拡散を通じて膜タンパク質に反応場を提供する役割を担っている。私の研究では、人工細胞膜モデルの1つである支持脂質二重膜(supported lipid bilayer: SLB)を用いて、生体膜反応に関わる脂質やタンパク質の分子挙動を明らかにすることを目的としている。SLBは人工固体デバイス上の生体適合界面(バイオインターフェース)としても期待されており、デバイス材料表面上へのSLBの作製方法の最適化や、固体基板の表面機能を活用した膜反応場の活性制御を行うことも目指している。

テーマ1:支持脂質二重膜の形成と相分離への基板表面の影響

概要
支持脂質二重膜(SLB)と膜内分子拡散・ドメイン形成の模式図(上)と、固体基板表面の影響を受けて形成される膜内2次元ドメインのAFM像(下)。

支持脂質二重膜(SLB)系においては、脂質膜は1~2 nmの水の層を介して固液界面に「浮いて」いる。脂質が基板に直接吸着しているわけではないため脂質膜は流動的である一方、1 nmという距離は固体基板との相互作用を無視できるほど遠くはない。SLBは基板表面の影響を受けつつも、膜内での分子拡散やドメイン形成・消滅が起きる系であり、SLBの形成や相分離などに固体基板表面の構造や物性が強く関わる場合がある。SLBの構造やドメイン形状を原子間力顕微鏡(AFM)や蛍光顕微鏡で観察することで、固体基板表面の原子スケール構造が脂質膜のマイクロメーターオーダーの2次元構造に影響しうることが分かってきた。

キーワード

脂質二重膜、表面力、相分離、原子間力顕微鏡、蛍光顕微鏡

テーマ2:脂質膜内での分子拡散挙動のその場観察

概要
SiO2/Si基板上に形成したSLB中での蛍光標識脂質の一分子像と、その拡散軌跡。

蛍光一分子追跡 (single molecule tracking: SMT)法を用いて、SLB内の分子拡散を直接観察する。SMT計測は通常ガラス基板上の試料に限られているが、固体基板の透明度や屈折率に依存せずにSMT計測を行うことにできる顕微鏡装置を用いて、シリコン基板や二酸化チタン基板上に形成したSLB中の分子拡散をその場観察することができるようになった。表面ナノ構造を持つ酸化物基板上でのSMT計測を行っている。

キーワード

脂質二重膜、一分子観察、全反射蛍光顕微鏡

テーマ3:グラフェン上の人工細胞膜プラットフォーム

概要

グラフェンはsp2炭素の単原子シート材料であり、その高い電子移動度だけでなく様々なユニークな物性を持つことが知られてきている。その1つが蛍光クエンチ能であり、通常のFRETと異なり蛍光プローブの波長に依らず、より長距離まで効果を及ぼすことが報告されている。この蛍光クエンチ機能を利用して脂質二重膜内での脂質およびタンパク質の分子分布を検出するためのプラットフォームとして、グラフェンおよびグラフェン酸化物上への平面脂質膜形成と構造・物性評価を行っている。

キーワード

グラフェン、グラフェン酸化物、脂質二重膜

担当授業科目名(科目コード)

2013年度
・先端融合特論III [前期]コース1:バイオデバイスコース(吉田奈央子テニュアトラック助教と兼担)
・生命・物質特別講義(オムニバス型式)
・複合領域研究特論


ページトップへ