永井 萌土(ながい もえと)
所属 | 次世代半導体・センサ科学研究所 |
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兼務 | 機械工学系 |
職名 | 教授 |
専門分野 | バイオMEMS,バイオハイブリッドシステム,マイクロ・ナノメカトロニクス,マイクロTAS,バイオファブリケーション,マイクロマシニング |
学位 | 博士(工学) 東京大学 |
所属学会 | 日本機械学会,精密工学会,電気学会 |
nagai@me ※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください |
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研究室web | https://hmn.me.tut.ac.jp/ |
研究者情報(researchmap) | 研究者情報 |
研究紹介
マイクロ・ナノ領域の作業のスケールアップに取り組んでいます。特に単一細胞を大量に加工することが求められる細胞治療や創薬に向けた研究開発を行っています。マイクロ・ナノデバイス,メカトロニクス,情報科学の力を総合し,ハイスループットな細胞加工処理を実現します。テーマ1:並列単一細胞操作
概要
単一細胞解析技術は、単一細胞レベルでの遺伝子発現やそれを制御するメカニズムをDNAレベルで詳細に解析する技術です。単一細胞解析製品のコストが高く、単一細胞解析市場の成長を阻害する大きな要因となっています。より低コスト、容易に単一細胞を扱うツールとして、MEMS技術を利用してnLピペットアレイを開発し、細胞治療につながる細胞間相互作用を調査します。
主な業績
◆M. Nagai, K. Kato, S. Soga, T.S. Santra, and T. Shibata, Micromachines, Vol. 11(4), p. 442 (2020).
◆M. Nagai, K. Kato, K. Oohara, and T. Shibata, Micromachines Vol. 8(12), p. 350, (2017).
キーワード
テーマ2:オプトポレーション(光穿孔)と単一細胞スクリーニング
概要
細胞を目的の細胞に誘導するには、機能改変が求められます。ここでレーザ光の照射により、細胞を選択的に穴あけし、物質を輸送して機能を改変します。本手法は条件変更の容易性や低侵襲性から、細胞治療、抗体医薬生産、疾患モデル用の細胞を樹立するのに適しています。
細胞集団から単一細胞レベルでスクリーニングする技術は、生命科学研究で基礎となる技術です。本研究ではアレイ上の構造内に細胞を保持し、細胞動態を観察した後に、光照射を利用して細胞を分類します。マイクロアレイから取り出した細胞は、クローン株の樹立やさらなる遺伝情報解析に利用できます。本研究により、細胞治療、抗体医薬、疾患モデルの促進に貢献し、単一細胞と遺伝子発現の相関解析を調査できるようにします。
主な業績
◆Loganathan MOHAN, Ren HATTORI, Haipeng ZHANG , Yuki MATSUMURA, Tuhin Subhra SANTRA, Takayuki SHIBATA, Sangjin RYU, Moeto NAGAI, Surfaces and Interfaces, Volume 30, June 2022, 101820
◆L. Mohan, Srabani Kar, Ren Hattori, Miho Ishii-Teshima, Parthasarathi Bera, Sounak Roy, Tuhin Subhra Santra, Takayuki Shibata, Moeto Nagai, Applied Surface Science, Volume 543, 30 March 2021, 148815
キーワード
テーマ3:藻類細胞治療
概要
微小物体を望み通りに配置を行うのは簡単ではありません。ここで藻類は光合成と同時に物質を輸送できる能力を有しています。この藻類の機能を複合し、患部付近に薬を輸送し、酸素を発生させることで、難治性疾患の治療に役立てます。
主な業績
◆M Nagai, T Hirano, T Shibata, Micromachines, Vol. 10 (2), p. 130, (2019).
◆M. Nagai, K. Tanizaki, and T. Shibata, J. of Microelectromechanical Systems, Vol. 28, p. 419 (2019).
キーワード
担当授業科目名(科目コード)
機械工作法Ⅱ(B11530160),機械工作法Ⅱ(B11530170),プロジェクト研究(B11510080),マイクロシステム工学特論(M21621150)
その他(受賞、学会役員等)
<受賞>
・文部科学大臣表彰 若手科学者賞 平成30年度 科学技術分野
・平成25年度 電気学会センサ・マイクロマシン部門 総合研究会 優秀論文発表賞
・2013年度 日本機械学会東海支部賞 奨励賞
・IEEE MHS 2014, Best Poster Award