河村 剛(かわむら ごう)
所属 | 電気・電子情報工学系 |
---|---|
職名 | 准教授 |
専門分野 | ナノ材料科学 |
学位 | 博士(工学)(名古屋工業大学) |
所属学会 | 日本セラミックス協会、日本ゾル-ゲル学会、国際ゾルゲル学会、日本化学会、電気化学会 |
kawamura.go.km@ ※アドレスの末尾に「tut.jp」を補完してください |
|
研究室web | http://ion.ee.tut.ac.jp/ |
研究者情報(researchmap) | 研究者情報 |
研究紹介
金属やその化合物のナノ構造体はその新奇な特性から大きな注目を集めています。私たちは「これまでに作製されていない」ナノ構造材料の合成にチャレンジしています。例えばこれまでに、形状や配列を高度に制御した金属ナノ粒子や金属酸化物ナノ構造体の作製に成功しました。これは特異的な光触媒作用を示すことや、配列の周期性を高めることで、超薄膜偏光子への応用も可能であることを明らかとしました。合成に成功した材料の応用範囲は光触媒や光学素子に限らず、太陽電池やメモリ材料など多岐にわたっています。
テーマ1:高い構造規則性を有する貴金属ナノ粒子含有無機材料の液相合成と光学・光触媒特性
概要
金属ナノ粒子を広範囲にわたって規則的に配置し、ナノ粒子特有の特性(表面プラズモン共鳴等)を集団的に誘起することで、新規光学・触媒デバイスへの応用が可能となる。例えば、メソ細孔構造を有した無機材料を用いて、金属をその細孔内へ化学的に析出させることで、金属ナノ粒子が規則的に三次元配置された、金属-無機ナノハイブリッド材料の作製を行う。材料の組成や、金属ナノ粒子の形状、配置状態を自在に制御することで、高性能な光学、触媒デバイスの開発につなげていく。近年は太陽光水分解による水素製造の研究に注力している。
・G. Kawamura et al., J. Phys. Chem. Lett., 14, 11691 (2023).
・G. Kawamura et al., Catalysts, 9, 982 (2019).
・G. Kawamura et al., Catal. Sci. Technol., 8, 1813 (2018).
・G. Kawamura, J. Ceram. Soc. Jpn., 124, 757 (2016).
・G. Kawamura et al., Nanoscal. Res. Lett., 10, 219 (2015).
・G. Kawamura et al., J. NanoSci. Nanotechnol., 14, 2225 (2014).
・G. Kawamura et al., J. Nanomater., 2013, 631350 (2013).
・G. Kawamura et al., Scripta Mater., 66, 479 (2012).
・G. Kawamura et al., Nanoscal. Res. Lett., 7, 27 (2012).
・G. Kawamura et al., RSC Adv., 1, 584 (2011).
キーワード
テーマ2:AgX含有無機-有機ハイブリッド材料の作製とホログラム用記録材料への応用
概要
近年の光源装置や空間光変調器の急速な発展に伴い、超高空間分解能を有したホログラム用記録材料の開発が求められている。そこで例えば、感光性を有するハロゲン化銀が分散した無機-有機ハイブリッド膜を合成することで、ホログラム用記録材料を作製できる。本テーマでは、特に材料に超高空間分解能を付与するためにハロゲン化銀のナノ粒子化と高濃度化を行う。また、マトリクスの組成を変化させ、ハロゲン化銀および銀との相互作用により可逆な酸化還元反応を実現させる(ホログラムの書き換えを実現する)ことを目的としている。
・G. Kawamura, J. Sol-Gel Sci. Technol., 79, 374 (2016).
・G. Kawamura et al., J. Ceram. Soc. Jpn., 124, 150 (2016).
・G. Kawamura et al., J. Ceram. Soc. Jpn., 123, 517 (2015).
・G. Kawamura et al., Mater. Phys. Chem., 130, 264 (2011).
・G. Kawamura et al., Phys. Chem. Chem. Phys., 12, 6859 (2010).
キーワード
テーマ3:ナノ複合材料の液相合成と電気・磁気特性
概要
プリンテッドエレクトロニクス用金属合金ナノ粒子の合成や、マルチフェロイック特性を示すナノ複合材料の合成と評価をしている。
・G. Kawamura et al., J. Alloys Compd., 869, 159219 (2021).
・G. Kawamura et al., J. Mater. Chem. C, 7, 10066 (2019).
・G. Kawamura et al., Sci. Technol. Adv. Mater., 19, 535 (2018).
・G. Kawamura et al., Mater. Lett., 227, 120 (2018).
・G. Kawamura et al., Sci. Rep., 7, 15690 (2015).
担当授業科目名(科目コード)
・電気・電子情報工学基礎実習
・熱統計力学
・光機能材料学I
・Materials Science for Electronics
その他(受賞、学会役員等)
受賞歴:
1. わかしゃち奨励賞, 愛知県産業労働部産業科学技術課, 2020年1月.
2. 研究進歩賞, 粉体粉末冶金協会, 2017年5月.
3. 2015JCerSJ 優秀総説賞, 日本セラミックス協会, 2016年3月.
4. 進歩賞, 日本セラミックス協会, 2015年11月.
5. Donald R. Ulrich Award、International Sol-Gel Society, 2015年9月.
6. Best Poster Award, 5th International Conference on Recent Advances in Materials, Minerals & Environment (RAMM), Local Organizing Committee of the 5th RAMM & Universiti Sains Malaysia, 2015年8月.
7. ベストポスター賞, 日本ゾル-ゲル学会, 2014年8月.
8. 国際交流奨励賞21世紀記念個人冠賞, 日本セラミックス協会, 2013年6月.
9. Excellent Poster Award, 8th Asian Meeting on Electroceramics (AMEC-8), Local Organizing Committee of the AMEC-8 & Universiti Sains Malaysia, 2012年7月.
10. 優秀ポスター賞, セラミックス基礎科学討論会第50回記念大会, 日本セラミックス協会 2012年1月.
11. 年会優秀ポスター発表賞優秀賞, 日本セラミックス協会2010年年会, 日本セラミックス協会, 2010年3月.
12. Good Presentation Award, World Young Fellow Meeting 2010, The Ceramic Society of Japan, 2010年1月.
13. わかしゃち奨励賞, 愛知県産業労働部産業科学技術課, 2009年3月.
14. 学生講演賞, 第88春季年会(2008)、日本化学会, 2008年3月.