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高橋 一浩(たかはし かずひろ)

所属 電気・電子情報工学系
兼務
職名 講師
専門分野 マイクロマシン工学,半導体工学,光エレクトロニクス
学位 博士(工学) (東京大学)
所属学会 電気学会,応用物理学会
E-mail takahashi@ee
※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください
研究室web http://www.int.ee.tut.ac.jp/icg/

研究紹介

MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術は半導体微細加工技術を応用して、微小な機械構造を作製する技術である。その利点として、同一基板上にアクチュエータ,センサ,プロセッサを集積化し,その総合体として知能化マイクロマシンを作り上げることが可能である。しかし、実際に製品化されているCMOS-MEMSデバイスは、特定用途向けの大量生産品のみで、市場の規模が小さい応用製品、いわゆる多品種少量型のデバイスは製品化が難しい。この原因は、3次元の複雑な形状を作製するため、プロセスが複雑で標準化も難しく、試作レベルでもコスト高になることが多いためである。さらに本格的に実用化を進めるには、多品種少量型のMEMSデバイスをいかに実用化していくかが重要である。
このような背景のもと、CMOS-First、MEMSポストプロセス型集積化によって、多品種少量型MEMSに対応した集積方法を提案している。また、SOIを用いたバルクマイクロマシニングを採用し、従来の表面マイクロマシニングによるCMOS-MEMSでは得られない、高い機械特性を持つアクチュエータが作製可能である。さらに、高電圧駆動回路のモノリシック化によって、アクチュエータの性能、信頼性を向上させるプラットホームを実現する。

テーマ1:MEMSファブリペロー型タンパク質センサ

概要

MEMS技術により作製したカンチレバーなどの可動構造表面において、タンパク質分子間に働く相互作用を測定するセンサ技術が注目されている。吸着分子によるストレスによって構造体のひずみをセンシングするため、ノンラベルで目的のタンパク質を検出することができる。本研究では半導体集積回路基板上にナノキャビティを有する薄膜を作製し、ナノキャビティ内で発生するファブリペロー干渉効果を利用して、タンパク質の吸着による薄膜のたわみを高感度に検出するセンサを開発した。ファブリペロー型タンパク質センサでは、固体基板の機械変化量を非線形な透過率変化を用いて信号増幅変換することによって、他方式と比較して2桁以上高感度な分子間力測定を行うことができる。また、単に分子の付着による質量変化を読み取るのではなく、センシングエリアに固定した対象分子のファンデルワールス力を機械変化として伝えて検出できる。このため、配向の違いや固体表面における配置の変化を検出でき、タンパク質分子と固体基板とのコミュニケーションを行う「Active Bio場」として新機能、超高機能発現へのツールとなる。また、集積回路技術により一括大量生産できるため、多数の腫瘍マーカーを配置して疾患の早期発見スマートチップとしての活用が期待できる。

・H. Oyama, K. Takahashi, N. Misawa, K. Okumura, M. Ishida, and K. Sawada, “A Label-free Protein Sensor Based on MEMS Fabry-Perot Interferometer Integrated with Silicon Photodiode,” Proc. Micro TAS ’11, 2-6 Oct., 2011, Seattle, USA, pp. 680-682.
・高橋一浩,大山泰生,澤田和明,「物理・化学センサおよびその製造方法」,国立大学法人 豊橋技術科学大学,平成23年9月,特願2011-218582

テーマ2:サブ波長格子を用いたNEMS可変カラーフィルタ

概要
集積化NEMS可変カラーフィルタ

半導体微細加工を応用したMEMS/NEMS(Micro/Nano Electro Mechanical Systems:微小な電気機械システム)技術と微小光学との整合性は高く、わずかな機械的変位から大きな光学効果を得ることができる。また、最近では波長以下のスケールで作製されたフォトニック素子は、高い波長選択性や特殊屈折効果など新しい現象が報告されている。
本研究では、ナノ構造により構造色を発生するサブ波長格子にアクチュエータ構造を追加して、格子間のギャップを近づけることによって構造色に変化を起こすカラーフィルタを提案している。可動構造として、素子単位がナノスケールであるNEMSアクチュエータを新規に提案し、電引力により周期構造を変化させて反射光を変化させることに成功した。
半導体微細加工技術により作製されるサブ波長格子カラーフィルタは、LSI集積回路との一体化が可能である。両者の製造技術の整合性を確認するために,前工程でn-MOS回路を製作し、後工程でNEMS可変カラーフィルタを集積化した。集積化チップにおいてもサブ波長格子の幅とギャップに応じた発色が得られた。また、ポストプロセス前後でnMOSFETの特性に変化がないことを確認し、ナノメカニカル素子と集積回路の異種機能集積化に成功した。

・H. Honma, H. Miyao, K. Takahashi, M. Futagawa, F. Dasai, M. Ishida, and K. Sawada, “Monolithic Integration of NEMS Tunable Color Filter and LSI Driver Circuits,” Proc. 16th Int. Conf. on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems (TRANSDUCERS ’11), 5-9 June, 2011, Beijing, China, pp. 2928-2931.
・H. Miyao, K. Takahashi, M. Ishida, and K. Sawada, “A Tunable Color Filter Using Sub-micron Grating Integrated with Electrostatic Actuator Mechanism,” 219 th ECS Meeting, 1-6 May, 2011, Montreal, Canada, pp. 213-218.
・特開2011-099936,高橋一浩,宮尾肇,澤田和明,「サブ波長格子及び表示装置」,国立大学法人 豊橋技術科学大学,平成21年11月

担当授業科目名(科目コード)

電気・電子工学基礎実験
電気・電子工学実験Ⅰ


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