Dall'Arno Michele(ミケレ ダラルノ)
研究紹介
多くの動作設定は、回路モデルによって簡便に記述することができます。入力が与えられると、回路はそれをある種の情報に変換し、それをある規則に従って処理し、最終的に変換して出力を生成します。しかし、このような回路が内部でどのように情報を表現し、処理するのかについては、古典的な情報理論では十分な説明ができず、量子論に頼らざるを得ないのであります。私たちは、そのような量子情報理論の研究を行っています。テーマ1:量子通信・情報検索
概要
研究テーマは、量子通信や情報検索問題、例えば量子ビットの読み出しにおける誤差やエネルギーの最小化などです。量子仮説検定、量子チャンネルの有用性、量子アンサンブルのゲスワーク、ユニタリーデバイスの量子読み出しといったシングルショットの場合だけでなく、量子チャンネル容量、量子アンサンブルのアクセス可能情報、量子測定の情報量といった漸近領域についても研究を行っています。
テーマ2:量子回路特性評価
概要
デバイスに依存しないテストやデータドリブン型推論など、入出力相関にのみ基づく機械学習的アプローチで量子回路を特徴付ける問題を調査し、例えば量子コンピューターの信頼性の高いキャリブレーションに応用します。量子回路のシミュレーションの可能性の基準の導出と合わせて、量子回路の資源理論をデバイスに依存しない形で定式化することを目指しています。
テーマ3:高次量子回路
概要
私たちは、量子「 combs 」つまり、他の回路を入出力とする量子回路を研究しています。例えば、古典的なプログラミング言語の「 if-then 」に相当する量子回路を制御する可能性の問題を、量子計算のアルゴリズムの実装のために研究しています。