豊橋技術科学大学

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小口 達夫(おぐち たつお)

所属 応用化学・生命工学系
兼務 社会連携推進センター
職名 准教授
専門分野 化学反応論 / 燃焼化学 / エネルギー工学
学位 博士(工学) (東京大学)
所属学会 日本化学会 / 日本燃焼学会 / 分子科学会 / 日本分光学会
E-mail oguchi@
※アドレスの末尾に「tut.jp」を補完してください
研究室web http://ens.tut.ac.jp/keel/
研究者情報(researchmap) 研究者情報

研究紹介

燃焼は近代文明社会の維持・発展において不可欠の役割を担っていますが、地球温暖化・環境汚染などの地球環境問題と深く関連しており、これらの解決は現代の最重要課題の一つとなっています。高温・高圧環境における化学反応メカニズムの解明を起点として、持続可能な社会の実現に向けたエネルギー利用の方法を研究しています。

テーマ1:内燃機関の燃焼反応機構の解明と制御による環境負荷低減に関する研究

概要
内燃機関の超高効率化・代替燃料への対応

内燃機関の燃焼制御では、物理的制御とともに化学反応の制御の可否が重要なポイントとなっており、新しい内燃機関の設計・構築では、燃料の設計・化学反応の制御までを含めた最適化が求められる。本研究では、詳細化学反応機構の構築による反応制御を実現するため、燃焼反応機構の解明を行う。特に、着火の制御に重点を置き、いまだ未知な点が多い低温酸化反応機構を中心に取り組んでいる。そのための手法として、レーザー分光法・光イオン化質量分析法など高感度・選択的ラジカル検出法を駆使し、未知の反応メカニズムを明らかにする。

主な業績

T.Oguchi, Y. Shiba, N. Kanno, "Low temperature oxidation of butanols: an experimental and theoretical study", 8th Int. Conf. Chem. Kinet. (2013).

キーワード

燃焼、低温酸化反応、反応モデル、ラジカル連鎖

テーマ2:微粒子核生成の反応メカニズムと環境排出制御に関する研究

概要
レーザーイオン化質量分析計

燃焼によってエネルギーを取り出す際、高負荷条件になれば必然的に燃料過剰条件となり、燃え残り(ススや微粒子)が生成する。燃焼条件の改善や、後処理によってそれを取り除く工夫がなされているが、いずれも半経験的な手法にとどまっており、いかにして最適燃焼条件を得るかが課題である。本研究では、未知の反応メカニズムの解明を中心に、燃料の改質や燃焼条件の選択制御を視野に入れて反応の面からの改善・制御をめざしている。

主な業績

H. Kanou, T. Matsuyama, T. Oguchi, "Cross reaction mechanism for the formation of PAHs", 28th Symp. Chem. Kinet. and Dynamics (2012).

キーワード

微粒子、核形成、ラジカル反応

テーマ3:化学反応理論に基づいた反応メカニズムの予測に関する研究

概要
理論計算による反応ポテンシャル・メカニズムの予測

化学反応は、反応系がどのような経路を通り、あるいはどのような反応障壁を乗り越えて生成系へ向かうのかということが明らかになれば、その反応速度や生成物・分岐比などが理論的に予測可能である。本研究では、実験的に得られる情報の補足手段として、また実験的に測定が困難な反応系に関する反応予測として、量子化学計算に基づく反応理論計算を行っている。これにより、個々の実験的情報の精度を補足的に向上させ、また素反応過程の理解をより進めることが出来る。さらに、実験的情報の系統的整理と理論との対応付けにより、化学反応の性質に関する理論の発展的展開も視野に入れている。

主な業績

Y. Sakai, H. Ando, T. Oguchi, Y. Murakami, "Thermal decomposition of 2-phenylethanol: A computational study on mechanism" Chem. Phys. Lett. 556, 29 (2013).

キーワード

量子化学計算、化学反応理論、反応モデル

担当授業科目名(科目コード)

(学部) 熱・エネルギー工学 / プロセス装置工学 / 環境・生命倫理(分担) / 環境・生命工学実験
(大学院) 物理化学特論(分担) / 分子物理化学特論 / 先端環境技術特論II / 燃焼環境工学特論


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