仲田 章太郎(なかだ しょうたろう)
研究紹介
都市のレジリエンスを高める研究として、体育館を対象とした損傷評価および被災後補修に関する研究、応力制限機構を用いた構造部材の開発に関する研究を主に行っています。
テーマ1:ターンバックルブレースの被災後補修法
概要
近年のターンバックルブレースに関する被害として、面外方向へのたわみ(以下,残留たわみ)が多く見られます。この残留たわみは、ブレース地震の耐力喪失には直結しませんが、一般の人々にとって不安を誘う被害となり,避難施設としての使用を禁じる要因となっています。これに対して、本研究は、ターンバックルブレースの締め直しによる被災後補修法を構築する研究を行うことを目的としています。
主な業績
仲田章太郎, 吉敷祥一:ターンバックルブレースの締め直しによる被災後補修の要否と余震に対する変形抑制効果に関する解析的検討, 構造工学論文集, Vol. 67B, pp. 589-603, 2021.3
仲田章太郎, 吉敷祥一:鋼部材の被災後補修に関する研究(その2)ターンバックルブレースの締め直しによる被災後補修, 日本建築学会構造系論文集, Vol. 86, pp. 309-319, No.780, 2021.2
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テーマ2:露出柱脚の被災後補修法
概要
東北太平洋沖地震や熊本地震では、コーン状破壊やアンカーボルトの残留伸びに関する露出柱脚の被害が多く報告されています。これに対して、本研究では、コーン状破壊した露出柱脚に対して、増打ちによる被災後補修法の構築を目的とします。また、STERA_3Dによる立体骨組解析を行い、アンカーボルトの締め直しによる露出柱脚の被災後補修法を構築します。
主な業績
茂木一将, 仲田章太郎, 吉敷祥一. 露出柱脚におけるコーン状破壊後の残存耐力 その1 実験結果と結果の概要, 日本建築学会大会(関東), 日本建築学会大会学術講演梗概集, 日本建築学会, 構造Ⅲ, pp. 817-818, 2020.9
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テーマ3:損傷制御型トラス梁の開発
概要
従来のトラス梁では、長期荷重に対して合理的な部材配置が可能ですが,地震時には弦材や斜材の座屈によって性能が規定されます。これに対し、損傷部位に交換可能かつ靱性の富む接合部を採用したトラス梁は、制振構造と同様に損傷制御設計が可能であると考え、これの開発を目指します。
主な業績
石川 裕貴, 仲田章太郎, 巽 信彦, 吉敷 祥一, 川島 学, 江頭 寛, 原田 浩之:座屈拘束部材を応力制限機構として用いた損傷制御型トラス梁の構造実験 その2 実験結果(荷重変形関係), 日本建築学会大会, 日本建築学会大会学術講演梗概集, 構造Ⅲ, pp. 1095-1096, 2019.9
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その他(受賞、学会役員等)
日本建築学会 2021年度日本建築学会(東海)学術講演会 若手優秀発表賞
日本鋼構造協会 論文賞
日本鋼構造協会 鋼構造シンポジウム アカデミーセッション 発表賞
冬夏会 冬夏賞
日本コンクリート工学会 九州支部長賞(2017年3月)