坪井 志朗(つぼい しろう)
研究紹介
主に日本の地方都市を対象とし、将来都市構造や都市の広域化に関する調査・分析、市街地の低未利用地の活用方法、農地の保全・活用方法等に関する研究に取り組んでいます。テーマ1:将来都市構造の検討および可視化に関する研究
概要
地方都市の目標とする持続可能な将来像として、コンパクトシティが提唱されており、多くの地方都市は都市計画マスタープランや立地適正化計画などの行政計画を作成し、開発を促す地域や自然を保全する地域などを設定することで、長い年月をかけて持続可能な都市構造を構築することを目標としている。本研究では、行政間や行政と市民が共通した将来像を共有することを目的に、将来像の可視化手法を検討している。
主な業績
坪井志朗、鵤心冶、小林剛士(2019)線引き廃止によるスプロール状況を考慮したコンパクトシティの検討、日本建築学会計画系論文集、第84巻、第759号、pp.1145-1154
坪井志朗、鵤心治、小林剛士、西村祥(2017)エキスパートシステムによる集約型都市構造の可視化と評価手法に関する研究、日本建築学会計画系論文集、第82巻、第731号、pp.105-114
キーワード
テーマ2:農地転用動向によるスプロール地域の分析と評価に関する研究
概要
モータリゼーションの発達やロードサイドショップの立地等によって、都市のスプロール化、中心市街地の空洞化等といった問題が多くの自治体で懸念されている。郊外開発は、生活利便性が向上する市民もいる一方、農地の減少や中心市街地の空洞化に拍車をかけることになり、持続可能な都市構造を構築する上で、都市の郊外化を未然に防ぐことが重要である。本研究では、郊外地においても開発されやすい都市構造を分析することを目的とし、郊外の農地を宅地などの別土地利用に転換する際に必要な農地転用から、市街化調整区域の農地転用に影響を与える都市構造的要因について分析している。
主な業績
Shirou Tsuboi, Yuya Sato(2021)Study on factor analysis of the farmland conversion in Urbanization control area: A case study of Toyota City、The 17th International Conference on Computational Urban Planning and Urban Management (CUPUM)
坪井志朗、佐藤雄哉(2020)豊田市を対象とした市街化調整区域の農地転用要因分析に関する研究、2020年度日本建築学会学術講演会、No.7055、pp.155-156
キーワード
テーマ3:低未利用地に対する対策・活用手法に関する研究
概要
人口減少、少子高齢化、中心市街地空洞化及び都市のスプロール化等を背景に、都市のコンパクト化、中心市街地の活性化が注目されており、各自治体の行政計画において、持続可能な都市構造を構築することを目的としている自治体が多い。
持続可能な都市構造の構築を検討する際、低未利用地(空き家・空き地・耕作放棄地等)を活用することは人口減少社会においては必須である。本研究では、低未利用地の新たな活用手法を模索することを目的とし、低未利用地発生の傾向や低未利用地の活用方法を分析について調査している。
キーワード
その他(受賞、学会役員等)
【受賞歴】
2019年、研究奨励賞(CSISDAYS2019)
2018年、Best Paper Award(国際会議AURG)
2017年、若手優秀発表賞(日本建築学会学術講演会)