浅野 純一郎(あさの じゅんいちろう)
所属 | 建築・都市システム学系 |
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兼務 | 安全安心地域共創リサーチセンター 教育戦略本部 |
職名 | 教授 |
専門分野 | 都市計画/地域計画 |
学位 | 博士(工学)(東京大学) |
asano@ace ※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください |
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研究室web | http://urbandesign.web.fc2.com/MOTHER-hp/STU-hp/index.html |
研究者情報(researchmap) | 研究者情報 |
研究紹介
1. 国内地方都市を対象として、持続可能な次世代の都市農村環境の創出を踏まえ、都市的土地利用や農村土地利用に係わる問題点を実証的に明らかにし、現行土地利用制度の改善にむけた提案を行うことを目的とした研究を行っている。例えば、都市計画区域外地域における土地利用コントロール、都市郊外部におけるロードサイド型開発への対応、市街化調整区域や非線引き白地区域における地区計画の用い方など。
2. 人口減少時代における中長期的な都市像のあり方、大震災後の復興のあり方を考慮に入れながら、国内地方都市を対象とした都市形成史及び近代都市計画史研究を行っている。明治〜大正期における法定都市計画施行以前の市区改正事業に係わる地方都市での取り組み、戦前期の初期法定都市計画の計画思想や構想とその継続性・断絶性、戦災復興事業前後における都市基盤変化の特色と影響等。
テーマ1:土地利用計画研究
概要
人口減少・経済低成長時代を迎え、地球環境への影響をも踏まえた都市づくりが求めれている。特に地方都市ではコンパクトで持続可能な都市が求められている。こうした都市づくりの是非に大きく影響するのが土地利用計画である。本テーマでは、地方都市の郊外土地利用計画に着目し、都市計画区域、線引き制度、開発許可制度、地区計画制度、自治体自主条例等の土地利用規制制度を精査しながら、開発の実態と制度・運用との齟齬を明らかにし、その問題点を追求する。
主な業績:
・浅野純一郎(2009年1月)、市街化調整区域における地区計画制度活用の実態と課題に関する研究 ~都市計画法12条の5一項二号ロに該当する事例を対象として~、日本建築学会計画系論文集635号、pp.169-176
・浅野純一郎・藤原郁恵(2010年11月)、地方都市における開発許可条例の導入効果とその課題に関する研究 ~主に都市計画法34条11号条例を対象として~、都市計画論文集45-3号、pp.685-690
・浅野純一郎・大平啓太(2012年11月)、浜松市の市街化調整区域における集落系土地利用コントロールの現状と課題に関する研究、都市計画論文集47-3号、pp.433-438
キーワード
テーマ2:近代都市計画史・都市形成史研究
概要
日本の近代都市計画史研究は、大都市や大戦時代の植民都市において先行し、国内地方都市においてはまだ十分な解明が行われていない。本研究では、比較的初期に旧都市計画法が適用となった内地の地方重要都市を主対象として、戦前から戦災復興期の計画思想や計画技術を明らかにする。また、その今日的意義や現在の都市計画との継続性・断絶性を明らかにする。
主な業績:
・浅野純一郎(2008年10月)、戦前期の地方都市における近代都市計画の動向と展開、中央公論美術出版
・浅野純一郎(2009年8月)、石川栄耀の初期の都市計画思想と中小都市における実践について ~「郷土都市の話になる迄」と豊橋、岡崎、一宮の都市計画から~、日本建築学会計画系論文集642号、pp.1767-1776
・浅野純一郎(2010年7月)、黒谷了太郎の都市計画思想と共同社会について、日本建築学会計画系論文集75巻653号、pp.1687-1696
・浅野純一郎(2012年10月)、旧都市計画法及び市街地建築物法による初期地域指定の方法に関する研究 ~大正期までに旧都市計画法が適用された中小都市43市を対象として~、日本建築学会計画系論文集77巻第680号、pp.2389-2398
キーワード
テーマ3:都市デザイン研究
概要
地区レベルのスケールで2次元的な土地利用計画だけではなく、建物の形態・意匠といった3次元的なデザイン、多様な計画主体の参画を前提としたプロセスや計画実現の為の制度・収支マネジメントまでを含むのが都市デザインの課題であり、豊かな都市空間の創出の為に新たな価値や地域的な計画資源を発掘するのも都市デザイン研究の課題である。
主な業績:
・浅野純一郎(2003年6月)、映画作品を通して見た信州上田の景観資源の特色 ~映画ロケ地としての実績を生かした都市景観整備に関する基礎的研究 その1~、日本建築学会計画系論文集 第568号pp.85-92
・浅野純一郎(2003年11月)、映画で撮影された信州上田の都市景観の変容に関する考察 ~映画ロケ地としての実績を生かした都市景観整備に関する基礎的研究 その2~、日本建築学会計画系論文集 第573号pp.101-108
・浅野純一郎(2008年10月)、国宝善光寺本堂はなぜ現在の場所に建てられたか? ~善光寺表参道軸線実測調査から得られた仮説~、日本建築学会技術報告集第14巻第28号、pp.635-640
・梅津里香・浅野純一郎(2012年2月)、都市のスカイラインのコントロール手法に関する研究 日本建築学会技術報告集第18巻第38号、pp.319-324