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Chapter14年ぶりの大規模開催 ~第46回技科大祭を振り返って~

4年ぶりに大型開催が叶った今年の技科大祭。実行委員会のメンバーは、コロナ禍以前の活気のある技科大祭を知らない世代です。
無事成功を収めた第46回技科大祭の裏側を、委員長・会場局長・企画局長の3名とともに振り返ります。
実行委員会メンバー
(松岡)まずは技科大祭冒頭の開会宣言!すごく鮮烈な印象から始まりましたね。
(大内)実は、当日はステージで委員長と寺嶋学長が話すってこと以外決まっていなかったんです。
(濱野)素敵なパフォーマンスをしてくれた彼には、前日の夜に急遽頼みました。ぶっつけ本番で挑みましたね。
(大内)僕らも直前まで知らされていなくて、急に「これやるから」って言われました(笑)
(濱野)この後に吹奏楽団の演奏が控えていて、それまでのつなぎでした。
(松岡)これ、つなぎだったんですね。
(大内)吹奏楽団の時間が当初の予定とずれてしまって、微妙に時間が開いてしまったんです。学長先生が20分くらいお話してくれないかなあと期待してみたんですが、実際そんなことはなく......
(松岡)あの開会式の裏でそんなことがあったとは驚きです。
(濱野)何の練習もなしに行っちゃいました。
(松岡)でもこれ、めちゃくちゃおもしろかったです!
(濱野)良かったです。

(松岡)ステージの担当だった浜田さんは、看板作りを担当してみてどうでしたか?
(浜田)まあ、我ながらよくできたな、と。いざステージに取り付けてみるまでは大丈夫か不安だったんですが、設置された看板全体を見た時に、その迫力に感動して。「我ながらかっこよくできてる」と思いました。もちろん僕一人でできたことではなくて、みんなで作ったものなので。
(松岡)長期に渡って看板制作のスケジュールを管理したり委員をまとめたりするのには、どんな苦労がありましたか?
(浜田)人を集めるのが大変でした。もうちょっと後輩に参加してもらえたらよかったかもしれません。せっかく後輩と仲良くなれるチャンスだったので。
(松岡)夏休み前から取りかかっていましたよね。
(浜田)昨年までは12枚、ステージ看板の半分だけだったんですけど、今年はロータリー看板8枚+ステージ看板24枚で合計32枚分だったんです。昨年みたいに1か月前の9月からってなると、どうしても納期に間に合うかが怖くて......それで3か月前の7月から始めました。
(松岡)ただ、ちょうどテストの時期と被るんですよね。
(浜田)そうなんです。授業がたくさんある3年生はテストの時期はどうしても忙しくなってしまうんですよね。

(松岡)当日、予定していた企画の時間がずれてしまうことがあったということですが、企画の順番はどうやって決めているんですか?
(大内)あれは音響担当の子がタイムテーブルを作ってくれています。当日もタイムテーブル通りに進行する予定ではあったんですが、いろいろと変更があってその場で組み直したり、時間が噛み合わなくなって急遽別の企画を差し込んだりしました。
(松岡)それは大変でしたよね。特にゲストの方との調整なんかは......
(大内)高速道路で渋滞にはまって到着が1時間遅れるって連絡が来た時は慌てました。「何時からできる?」っていろんなところに聞きに行きました。
(松岡)企画の面では、スケジュール変更の調整が大変だったんですね。
(大内)最初タイムテーブルを組んだ時は、本番もこの通り行くんだろうな、当日はきっと暇だからタコスでも食べようと思っていたくらいなんですが、実際は全くそんな余裕はなかったです。
(濱野)走り回って本当に大変そうでした。

(松岡)企画の中で、学生が主体となって行ったイベントがいくつかあったと思いますが、これらの企画はどんな風に決まったんですか?
(大内)企画班でステージ企画を作っていきます。例年だと、実行委員会の幹部が企画内容を決めて与えるスタイルだったんですが......
(濱野)それだと、みんなのやりがいがなくておもしろくなかったんです。
(大内)なので、今年は委員に裁量権を持たせてみようかなと思って、最初にみんなで案出しを行いました。やる可能性のある案は全部出して、学生課から許可が下りたものの中から好きな案を選ぶ形にしてみました。
4年生を班長に各班6人ずつくらいの構成で班分けをして、各班が好きなものを選んでみんなで相談しながら企画を作って、と。裁量権を大きく振ってしまうというのが、今年の大きな特徴だったかなと思います。
(松岡)なるほど......まず企画の骨子、大まかな部分だけみんなの意見で決めておいて、その後班分けをしてから内容を詰めていくという感じだったんですね。
(大内)そうです。自分たちのやりたいことを楽しくやってくれたらいいなと思って。自由にした結果、上手くみんなで進められた企画もあれば、準備の進み具合が遅かったり企画がまとまらなかったり、班によってバラバラで、そこは難しかったなと感じました。

(松岡)お三方の特に印象に残った企画は何ですか?
(濱野)やっぱり芸能人ですかね。お笑い芸人さんのライブがよかったと思います。大阪から足を運んでくれたファンの方もいれば、わざわざ沖縄から見に来た方もいたみたいです。
(大内)このために来ました!って人がちらほらいましたね。
(松岡)すごいですね。
(濱野)学生の団体だと、僕は抽選会ですね。あんまり良い景品を用意できなかったのに、すごく盛り上げてくれて、有難かったです。
(松岡)その景品はどうやって決まったんですか?
(大内)予算だけ決めて先に渡して、この中で準備よろしく!って抽選会を運営した班に用意してもらいました。紆余曲折あったので、僕も抽選会が一番思い出に残っています。
(松岡)他のステージ企画はどうでしたか?
(大内)二日目の午前中にステージ企画で来てもらった「どりーむきっず」の皆さんが結構印象に残っています。直前ギリギリまで連絡を取り合っていて、バタバタしてしまったんですけど、なんとか当日無事にステージを終えることができたので、よかったなと安心しました。
(松岡)浜田さんはよかったと思うところはありますか?
(浜田)個人的なことですけど、ハンバーガーが美味しかったです。計測システム工学研究室が出店していたハンバーガーがとても絶品でした。自分は警備担当でほとんど企画を見られなかったので、ハンバーガーを食べられたことは思い出に残っています。
(松岡)縁の下の力持ちがいてこその大成功ですね。

(松岡)最後に、当日を振り返ってみて、どうでしたか?
(濱野)感動、ですかね。想像の5倍くらい人が来てくれてびっくりしました。会場の様子を見ていて、ああやっていてよかったなと思えました。
(松岡)初日も二日目もすごくたくさんの人で賑わってましたよね。
(濱野)一日目が本当に「こんなに来たんだ」って信じられない気持ちで。二日目は予想できたんですけど、一日目からすごく来てくれて、嬉しかったです。
(松岡)こうしてたくさんの人が来場してくれた中で、きっといろんなトラブルが委員長のところに集まってくるわけですよね。
(濱野)そうですね、集まってきましたね。模擬店でいろいろとトラブルが続いて大変でした。企画に大幅な変更があった時はもう、判断仕切れなかったというか。
(大内)一日目は特に時間がなくて、「こうしたからお願いします!」というドタバタ感でした。
(濱野)結構現場に任せっきりになってしまったところが大変だったかなと思います。みんなが頑張っている中、自分は本部で待機していたので、何もしてあげられなくて辛かったです。
(松岡)でも、そこに委員長が控えているからこそ、現場も安心して動けたと思います。
(濱野)トータルで見ると、辛かったこともあったし、僕の力不足を感じることもありましたが、当日は本当にたくさんの人が来てくれて、やってよかったと思える技科大祭になりました。
(松岡)本当にお疲れ様でした!

取材・執筆:松岡翔平
編集:天伯編集部