第15回ランチコロキアを開催します。
2012年4月26日
第15回ランチコロキアを開催します。
エレクトロニクス先端融合研究所(EIIRIS)のテニュアトラック教員が、昼食を兼ねて、各自の最先端研究のプレゼンテーションを行います。
入退室自由で、昼食を取りながらのラフなスタイルのプレゼンテーションです。お気軽にご参加ください。
日 時:4月26日(木) 12:15~13:00
講演者:手老 龍吾 テニュアトラック助教
場 所:ひばりラウンジ
費 用:無料・但しランチはご自分でご用意ください。
タイトル:グラフェン上の細胞膜モデル:単原子シートの上の二分子膜
講演要旨:
炭素の単原子シートであるグラフェンは、安定に単離することの出来る究極の2次元材料です。非常に高い電子移動度を持つことから全く新しい電子デバイス材料として期待され2010年のノーベル物理学賞の対象となりました。今では電気的特性だけでなく、様々なユニークな特性を持つことが分かってきており、バイオセンシングへの応用も始まっています。
細胞膜の基本骨格は、脂質二重膜と呼ばれる二分子で出来た2次元流動膜です。細胞膜は細胞内外の物質・情報・エネルギー輸送の反応場として生命活動に重要な役割を果たしており、脂質膜二重膜内での分子挙動を調べる実験システムや計測システムや計測手法が望まれています。
グラフェンを使ったバイオセンシングの対象に、脂質二重膜を使うことはできないか?グラフェンの上に細胞膜モデルとしての脂質二重膜をのせた新しい実験系と計測手法を開発すること、これが私の研究テーマです。グラフェンと脂質二重膜、2つの2次元材料についての解説と、この2つを組み合わせてEIIRISで行っている研究トピックスを紹介します。