○働き方改革とボトムアップの仕組み 現場の声を反映させるため、中堅・若手職員による「事務改善検討ワーキンググループ」を設置し、業務改善の提案 を吸い上げる仕組みを構築した。これらの取り組みの結果、一人当たりの月平均超過勤務時間は、2015 年度の 22 時間 から 2019 年度には 15 時間へと、約 7 割にまで縮減されるという具体的な成果を生んだ。 3.組織構造の転換 - 縦割りから「業務中心型」へ(2020~2021年度) 2020 年度、「事務改革アクションプラン 2020」の策定とともに、本学の事務改革は新たなフェーズへと突入した。教 育研究や管理運営業務が高度化・複雑化する中、従来の縦割り型組織の限界を見据え、組織体制の抜本的な見直しを行っ た。 ○業務中心型組織への再編 改革のキーワードは「業務中心型組織」として、事務局の業務支援体制および職員の在り方を根本から問い直し、業 務内容や難易度、IT化の可能性を精査する「事務局業務調査」を実施した。この調査結果に基づき、類似業務の集約 や一元化、平準化を進め、その成果として、2021年4月に、事務局の横断的な業務に恒常的に取り組む「業務改善推 進室」および「リスク・安全管理室」の 2 室を設置した。さらに、特定の課題に対して時限付きで集中的に取り組む業 務チーム(危機管理、学生支援、男女共同参画など)を編成し、組織の壁を越えた柔軟な協働体制を構築した。 ○事務改革推進体制の統合 組織改革の一環として、改革の推進体制自体の見直しも行った。2021年度末、長年改革を牽引してきた「事務改革 推進本部」は、より実務的な「事務連絡協議会」へと統合した。これは改革が「特別な活動」から「日常的なマネジメ ント」へとフェーズが変わり、現場の課題と全学戦略がより直結する体制となった。 4.第4次事務改革とDXの推進 - デジタルによる変革(2022年度~現在) 2022年度から始まった「第4次事務改革」では、「人間第一主義を実現する事務改革」をコンセプトに掲げている。 組織のために人がいるのではなく、人の多様性を活かすために組織があるという理念に基づき、デジタル・トランス フォーメーション(DX)を核とした変革を進めている。 ○ RPA とデジタルツールの導入 RPAとデジタルツールの本格導入業務効率化の柱となったのがRPA(Robotic Process Automation)である。 2022 年度:「RPA 検証チーム」を発足。10 個のロボットにより、年間 109 時間相当の業務削減を確認。 2023年度:RPAツール(Power Automate Desktop)を本格導入。9件(19フロー)の困難な業務を自動化した。 また、紙ベースで行われていた年末調整事務の電子化(システム導入)や、ワークフローシステムによる電子決裁の試 行・検証を行い、教職員双方の負担軽減とペーパーレス化に向け前進した。 93 II 転換の10年
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