豊橋技術科学大学五十年史

が打ち出された。新しい大学が、体制の整った古い大学と肩を並べて優秀な学生を求めるために、当時としてはめずら しく、明確なアドミッションポリシーで入試が実施された。特に、推薦と学力入試に共通して、小論文と面接が実施さ れた点が特徴的である。 2.1.1.3 学部・大学院一貫教育 修士課程進学においても学部・修士一貫教育を標榜し、大半の学生が学部からの推薦入試で進学する入試制度が採用 され、現在も大学の基本的な特徴として継続されている。 2.1.2 教育課程と対応する教員組織 2.1.2.1 学際的な課程編成と教員組織 本学創設の構想の内容は、「技術科学系の新高等教育機関構想に関する調査会の報告」(いわゆる黄表紙)に詳しい。 学部と修士では、従来の学問分野にとらわれない学際的な内容で教育課程が編成された。これによれば、「新時代の発 展に貢献しうる高度の知識・技術の習得」、「プロジェクト・マネージメント能力の養成」、「工学基礎及び情報技術教育 の重視」などを教育の目的に置いて、「指導的実践的技術者の養成」、「創造的技術開発」、「教育研究体制は、既存の学 問体系にとらわれることなく、科学・技術の発展に柔軟に対応しうるように編成」、「社会人の継続教育、(中略)高等 専門学校等の教員の研究・研修機関」など、社会の新しい要請に柔軟に対応できる配慮がされた。したがって、課程編 成は、学際的な編成となっている。また、これに対応するための教員組織が「系」として、柔軟な研究組織として大講 座(基本は、教授 3、助教授 3、助手・教務職員 3)が編成された。 2.1.2.2 履修基準 本学の学年暦は、3 学期制(4 月から 7 月、9 月から 11 月、12 月から 3 月)で 1 時限 75 分とする授業が採用された。 講義 1 単位は、75 分× 10 回を 1 単位とし、演習、実験は、それぞれ 30 時間、45 時間を 1 単位とした。このシステムは、 他の大学と異なる学年暦であるが、夏休みに復習や自発的な学習を促すために工夫されたもので、また、夏休みを独立 して利用することが可能なように配慮したものであった。 昭和 53(1978)年当時、他大学では、1、2 年次に教養部あるいは教養課程で、主に自然や一般教育科目に関して履 修し、専門は主として3、4年次に専門科目を学習する体制が取られていた。本学では、これと異なり、学部前期課程 と後期課程を区別しつつ、前期課程で主に一般教育科目を履修するものの、1年次から専門基礎科目の履修を開始し、 学年が上がっても一般科目を履修しつつ、専門科目に重点を移す「くさび型カリキュラム」が採用された。これは、技 術科学分野においては、社会的分野の素養あるいは計画経営などプロジェクト・マネージメント能力などが今後強く要 請されるとの判断であった。 2.1.2.3 実務訓練 - 総合的技術感覚の体得 技術者教育の新構想大学として創設された本学のカリキュラムの大きな特色のひとつが、実務訓練である。当時の記 録によると、目的のひとつに「指導的技術者として必要な人間性の陶治を図るとともに、実践的技術感覚を体得させる」 9 I 開学から40年まで

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