「技術科学大学院(仮称)の創立について」 1 意義および目的 科学技術の高度化に伴い、技術者の社会福祉に果たす役割は、とみに重きを加えつつあるが、とくにその指導者には、高度 の知見と道徳的、応用的能力が要求されるに至っている。従ってそれらの指導者の育成のため、技術の実践に重点を置いて技 術に関する理論および応用を教授・研究し、併せて指導者に不可欠の知的・道徳的および応用的能力を伸長させるとともに、 技術教育に適切な手法の開発に寄与する大学院レベルの高等教育機関を創立する必要がある。 2 入学資格 学歴は不問とする。ただし、本科は、大学学部卒業程度の学力と高等専門学校卒業程度の技術を併せ有する者を入学させる。 3 修業年限 本科の課程は、2年で修業しうる程度のものとする。ただし、高等専門学校卒業者等のために本科のほか2年程度の進学課 程を併設するものとする。 4 教員組織 人格陶冶と技術実践を重視するため、教官1人当りの学生数は、できる限り少なくするとともに、教育・研究の補助者を十 分に配置する必要がある。なお、教官は、広く産業界・学界から、場合によっては、諸外国からも人材を吸収しうるように格 段の配慮を加えるべきである。 5 設置形態 国立で設置するものについては、国費のほか、多様な公共資金や民間資金を導入しうるよう一定期間を経過した後に公の性 質をもった法人を設置することも検討すべきである。 6 管理運営 教育研究の基本構想に常に適切に対応しうる弾力性のある管理運営体制を確立する必要がある。このため、学長、副学長、 各種委員会その他の機関の権限を明確にするとともに、学内の中枢的な管理機関として、学長、副学長、各種委員会および各 教育・研究組織の代表、ならびに学外有識者-高等専門学校長代表、産業界代表、学識者等で組織する理事会を設けるべきで ある。 7 教育研究の基本構想 (1)実践的な探究を重視し、かつ、徹底した情報処理教育を推進する。 (2)視野を広げ、総合、創造力を養うとともに、知的、道徳的実践力を伸ばすため、総合実験工場、電算機センター、語学教 育センター、図書館、その他を設けるとともに、グループ研修方式の活用を図る。 (3)実技と理論の一体化を必要とする技術教育に最適の内容を研究するため、技術教育総合研修所を設け、技術教育のあり方 を探究するとともに、技術系教員の育成・研修に資する。 (4)聴講制度を拡充し、名実ともに “ 開かれた大学院 ” とする。 8 教育研究体制 教育研究体制は、既存の学問体系に従って組織するだけに止めず、科学技術の進歩発展に柔軟に対応しうるように編成すべ きである。そのため従来の学科等組織を、教育組織と研究組織に分離することが望ましい。 3 I 開学から40年まで
RkJQdWJsaXNoZXIy NDY3NTA=