じた奨学金の給付を実現した。続く 2023 年度・2024 年度も当該制度の下で両研修を継続し、各年度、8 人~ 11 人を派 遣している。 各年度とも、研修参加者の満足度は極めて高く、事後アンケートでは、ほぼ全員が「今回の経験が学業や就活等に役 立つ」と回答している。また、海外研修への参加自体に対しても、「支援がなければ参加できなかった」「大学企画であっ たため、心理的・手続き的なハードルが低かった」といった回答も多く、本事業が海外研修への門戸を広げたことが示 唆される。個別の学びにおいても、学会発表の練習への参加を通じた専門的な学びにとどまらず、研究観や働き方への 意識の変容、新たな価値観の形成、海外も視野に入れた自身のキャリアへの意識の向上、日本を客観視する視点の獲得 など、多面的な成長が見られた。本事業は、日常では得られない学びの機会を提供し、学生のグローバル人材としての 成長を支援している。 <派遣交換留学> 2020年度の大学間交流協定の実質化に伴い、コロナ禍後を見据えた国際戦略の一環として、海外留学プログラムの 拡充を推進した。それまでは、学生交流実施細則に基づく交流が受入過多に偏っていたため、この不均衡を是正し、双 方向への交流を目指した。まず、より広範な教育機会の提供に向けて、海外派遣に対する学生のニーズを調査し、その 結果を踏まえて、2021年度に単位付与型短期留学プログラム(派遣交換留学)の枠組みを構築した。年2回の定期募 集や単位認定の仕組みを整備するとともに、JASSO 海外留学支援制度(協定派遣)の活用により、派遣学生の経済的 負担の軽減を図った。これにより、実務訓練等を含む従来の「短期海外研修」と学位取得を目指す「海外共同学位プロ グラム」の中間に位置づけられる、単位取得型の派遣交換留学という新たな選択肢が確立された。また、派遣先大学の 選定や留年しないための履修計画に関する留学相談も開始し、学生が、より派遣交換留学に挑戦しやすい環境も整えた。 JASSO 海外留学支援制度の再開を受け、2022年度から派遣を開始した。同年度はドイツのシュトゥットガルト大学、 ミュンヘン工科大学、ルール大学ボーフムへ、科目履修 3 人、研究 1 人の計 4 人を 1 学期間派遣した。2023 年度はミュ ンヘン工科大学及びイタリアのパドヴァ大学へ各 1 人(科目履修 1 人、研究 1 人)、2024 年度から 2025 年度前期にか けてはミュンヘン工科大学での科目履修に 3 人を派遣している。派遣学生からは、コミュニケーション能力の向上だけ でなく、「主体的な行動力が身についた」「逆境や困難に立ち向かう精神的な強さが養われた」など、行動力や困難を乗 り越えるレジリエンスの向上がみられた。更なる長期留学への意欲を示す学生もおり、経験を糧に新たな挑戦へ踏み出 す姿勢を醸成する機会を提供し、グローバル人材としての素養を育む成果を上げている。 228 豊橋技術科学大学五十年史
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