豊橋技術科学大学五十年史

3.7.3 国際連携 先の 40 周年以降の国際連携の継続的活動状況と新規活動状況について、グローバル戦略本部、マレーシア海外拠点、 大学の世界展開力強化事業、留学生の受け入れ、ツイニング・プログラム及びダブルディグリー・プログラム、大学間 交流、研究者の交流、海外留学プログラムについて、以下に述べる。 3.7.3.1 グローバル戦略本部 継続的なグローバル化を機動的かつ戦略的に推進するため、2021年度に国際関連業務の再定義と大規模な組織再編 を実施した。この再編の中核として、グローバル戦略本部が新たに設置された。従来の体制では、国際担当組織が教育 研究組織との連携を十分に図れず、学内で孤立した「出島」のように自己完結的な業務を遂行しがちであったという課 題が背景に存在する。新設されたグローバル戦略本部は、大学全体のグローバル基本戦略の策定や、大学間国際交流の 基本方針、国際ネットワーク拠点の活用方針の策定を担う「司令塔」として位置づけられている。 この司令塔機能の確立に合わせ、具体的な実務を遂行する実施組織としてグローバルネットワーク推進センターが設 置された。同センターは、国際交流データの分析(国際 IR)、協定締結の支援、交換留学や学生派遣の実施、さらには 海外拠点の構築・運営支援といった実務全般を担当している。このように、戦略策定を本部、実務をセンターが担うと いう役割分担を明確にすることで、効率的な運営体制が構築された。 さらに、2024 年に教育戦略本部とグローバル戦略本部の下にグローバル教育推進部会が新設され、ダブルディグリー・ プログラム(DDP)の指針策定や国際連携授業の全学展開といった企画立案機能が強化された。特に国際連携授業は、 海外のゲスト講師による同時双方向型のオンライン授業であり、学生が留学に対して抱く心理的なハードルを下げ、国 際感覚を養うための重要な施策となっている。 海外拠点の再整備とネットワークの組織化として、2023年1月には、マレーシア海外拠点をマレーシア科学大学 (USM)内へ移転し、同年 6 月にマレーシア海外拠点推進室を設置して、東南アジア地域での共同研究や学生研修のハ ブ機能を強化した。また、帰国した留学生とのネットワークを強化するため、グローバル戦略本部を通じて教職員への アンケートを実施するなど、組織的な情報収集の仕組み作りが進められている。 組織再編の結果、日本人学生の海外派遣割合が一時的に目標を大きく上回る 24.1%を記録するなど、定量的な成果も 現れ始めている。しかしながら、物価高や円安といった外部要因により日本人学生の派遣が抑制される傾向にあり、既 存の奨学金制度の限界も露呈している。また、コロナ禍の余波による高専からの編入学生数の減少が、外国人留学生割 合の低下を招いているといった課題も存在する。 2026 年度は、グローバル戦略本部の元に、海外展開の強化を図る予定である。 3.7.3.2 マレーシア海外拠点 2013 年 12 月「マレーシア海外拠点(TUT-USM ペナン)」をマレーシアのペナン島に設置した。設置当初から 2022 年12月まではペナン島ガーニー地区の住宅を拠点として、現地での国際セミナー、海外実務訓練、高専生を対象とし た海外研修、教職員向けの FD/SD 研修など、多岐にわたる活動を活発に展開してきた。しかし、コロナ禍の影響によ り 2020 年から 2021 年にかけて活動が一時停止したことを受け、活動全般の見直しと経費節減を図るため、2023 年 1 223 II 転換の10年

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