豊橋技術科学大学五十年史

3.6 教育・研究施設および支援組織 3.6.1 附属図書館 図書館リニューアルとマルチプラザの創設 平成 22(2010)年 12 月に公表された「大学図書館の整備について(審議まとめ)」(文部科学省科学技術・学術審議 会学術分科会研究環境基盤部会・学術情報基盤作業部会)には大学図書館に求められる機能・役割のひとつとして、「学 習支援及び教育活動への直接の関与」が掲げられた。これを受け各大学において、ラーニングコモンズと呼ばれる、学 生主体の協同学修の場が図書館内に設置されるようになった。 本学でも情報基盤機構委員会の下「図書館将来計画検討部会」が設置され、附属図書館のあり方が議論された。整備 方針や改修計画案が策定され、それらを踏まえ平成 26 年度・27 年度文部科学省施設整備概算要求を行った結果、図書 館改修が可能となった。昭和 55(1980)年建設以降はじめての大きなリニューアルである。 平成 28(2016)年 8 月から平成 29(2017)年 2 月にかけて改修工事が行われ、平成 29(2017)年 3 月 21 日に図書 館はリニューアルオープン、3 月 28 日にオープンセレモニーが開催された。また平成 26 年度に本学がスーパーグロー バル大学創生支援事業に採択されたこともあり、改修にはその費用支援も受けた。キャンパスの中央に位置する立地条 件を活かし、技術科学によるイノベーション創出や、グローバルに活躍できる優れた技術者・研究者の育成のため、多 文化共修グローバルキャンパスの核として、図書館の 1 階を「マルチプラザ」へと改修し、日本人学生・留学生・教職 員・企業・地域との交流等を行うエリアとして整備、図書館はグローバル人材育成施設のひとつとしても位置づけられた。 図書館 1 階「マルチプラザ」には、女性支援エリアを新設し、授乳コーナーがある女性専用休憩室・女性専用パウダー ルーム兼更衣室、男性も利用可能な置き畳のある多機能ルームを設置、女子学生・女性研究者等のサポート体制の充実 強化も図った。 図書館南側には本学同窓会からの寄附により、開学40周年事業の一環として、人工木デッキ、テーブル、テラス屋 根を設置し、飲食可能なスペースを新設した。図書館北側の外部パブリックスペースについても、内部から外部へつな がるデザインにより、人の流れを大切にした一体的な空間として整備を行った。 「マルチプラザ」には、コラボレーションエリア、グローバルレクチャーエリア、スタディサポートエリア、と称す るエリアが設置され、移動可能な椅子や机、壁面一面のホワイトボード、またプロジェクターや大型スクリーン、マル チスクリーンが設置された。ワークステーションエリアには、リニューアル前の図書館 1 階と 2 階に設置していた教育 用端末を集約し、情報メディア基盤センターより大判プリンターが移設された。なお、教育用端末は 2025 年 3 月に契 約変更に伴い撤去された。そのほか、1 階にはミーティングルーム 2 室、図書カフェテリア、情報ラウンジ、図書館カ ウンターが設置された。学修空間であると共に交流空間として活用され、各種イベントも多数開催されている。 リニューアル後の平成 29(2017)年度における図書館入館者数は約 174,600 人、リニューアル前の平成 27(2015) 年度の入館者数約 74,500 人と比較すると 2.34 倍、その後コロナ禍前の平成 31(2019)年度は約 213,000 人と、入館者 数は大幅に増加した。1 日の利用者数も、試験期間中には延べ 2,186 人を数える日もあった。 リニューアル前の図書館は、1階から3階まで図書資料や閲覧席が配置されていたが、リニューアル後、1階を「マ ルチプラザ」に変更し、図書資料を配置するいわゆる「図書館」エリアは2階・3階に集約した。2階には工学分野の 183 II 転換の10年

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