ツの魅力を体験してもらっている。それが契機となって入学してくれた学生が複数出るなどの効果もあった。 また各教員においても、高専教員との共同研究や、高専生・技科大生合同授業の実施等、高専との連携強化に努めて いる。 12.2 地域貢献、地域連携 各教員の裁量で、地域貢献、地域連携活動も積極的に行っている。例えば岩内准教授は「哲学対話による地域連携」、 具体的には、月に一度のサテライトオフィスでの地域住民との哲学対話、豊橋市役所の職員研修、田原市図書館でのファ シリテーター養成講座、ABT 豊橋ブラジル協会での哲学対話、高校や小学校での哲学対話などを積極的に行っている。 さらに、本学図書館、豊橋市まちなか図書館、田原市図書館を拠点にしながら、学生、教職員、地域社会の住民が一つ のテーマについて対話する、「対話する図書館」プロジェクト(多文化共生のための対話空間の創出)も立ち上げた。 その他の教員も、各自の研究を社会に還元する試みを行っている。 12.3 学生の評価 卒業生へのアンケート調査の自由記述欄を見ると、「特に有意義だったと思う授業」に、例年、多くのリベラルアー ツ科目が挙げられており、非常に嬉しいコメントが多く見られる。また、リベラルアーツ教育の効果は数値的に計れる ものではないが、それでも、最新の 2022 年度実施の卒業者(修了者)アンケートで、卒業(修了)後のキャリア形成 に役立っているとした回答が、人文科学科目 41.18%(34.03)%、社会科学科目 23.53%(25.13%)、自然科学基礎科目 35.29%(該当科目無)と高い割合だった。 また、卒業(修了)時アンケートにおける「自然科学・人文科学・社会科学科目の教養教育を通して、これらの力は どの程度身につきましたか」という設問に対する回答は、卒業生・修了生合わせて、2022年度は「身に付いた」が 82.2%(身についた:20.9%、どちらかというと身に付いた:61.3%)と高く、2024 年度は「身に付いた」89.8%(身に ついた:32.7%、どちらかというと身に付いた:57.1%)と、さらに高くなった。 また、設問がやや異なるが、英語能力に関しても、2022 年度は「身に付いた」が 58.5%(身に付いた:14.0%、どち らかというと身に付いた:44.5%)であり、それが 2024 年度には、「身に付いた」が 70.4%(身に付いた:21.9%、ど ちらかというと身に付いた:48.4%)と、飛躍的に高くなった。 今後、「リベラルアーツ入門」を始めとしたリベラルアーツ教育改革後のリベラルアーツ教育について、卒業(修了) 時、卒業(終了後)数年後、さらには数十年後の卒業(修了生)たちが、どう感じてくれるかが楽しみである。 12.4 人員配置 総合教育院では、少ない教員数でリベラルアーツ教育を担っている。そのため、教員の新規採用に際しては、総合教 育院が目指す理想的なリベラルアーツ教育、今後の技術者に求められる能力、社会の動向等を総合的に見通しながら、 それに相応しい人材を採用している。先々の変化を予想することは容易ではないが、これまで述べてきた通り、リベラ ルアーツ教育改革、カリキュラムの再構築、新しい大型プロジェクトに対応できる教員を、対応が必要になる前から採 用し続けていることからも、総合教育院の教員の知見がうまく機能していると考えている。また、特に社会科学分野に おいては、従来の学術研究者に加え、企業等での実務経験を有する教員を積極的に採用し、技術者が身につけるべき社 181 II 転換の10年
RkJQdWJsaXNoZXIy NDY3NTA=