3.5.6 総合教育院の10年間の試み はじめに 総合教育院は 2010 年 4 月 1 日の学内再編により誕生した。教育研究分野は、社会文化分野、コミュニケーション分野、 計画・経営分野、自然科学・基礎工学分野の 4 分野でスタートした。それ以来、総合教育院の各教員は、各自リベラル アーツ教育を実施しながら絶えず自らの実践をふり返り、折りに触れ、他の教員と情報共有や意見交換、院内 FD 活動 を重ね、本学における理想的なリベラルアーツ教育を目指してきた。 2015年度はその6年目にあたる。総合教育院のリベラルアーツ教育が軌道に乗ってきた時でもあり、さらなる充実 に向けた改善を始めた時でもあった。現在に至るまでのその後の10年間は、個々の授業改善に加え、教育研究分野の 再編(名称変更)、リベラルアーツ教育改革の検討と実施、英語教育・日本語教育の再構築、自然科学分野の充実等に 加え、大型プロジェクトへの対応も重なり、まさしく激動の 10 年となった。 以下、2015 年度以降について、編年体で主要なトピックを記すことにする。 1 2015年度 1.1 英語学習アドバイザー制度の新設 年度でいえば前年度になるが、2015 年 1 月から外部に委託した英語学習アドバイザー制度を開始した。アドバイザー 1 名が常駐し、学生および教職員を対象に英語学習に関する個別相談ができる制度である。初年度から好評で、2015 年 度の総相談件数は 905 件、その後も増え続け 2018 年度には 1418 件に達した。また、利用者へのアンケート調査(2018 年度)では、個別相談に対して「とても満足」(80.0%)、「やや満足」(13.3%)と、計 93.3%が満足しているという結果 が得られた。本制度については、利用者の意識や行動の変化、学習への取り組みの変化、英語力の劇的な向上事例など について、詳細な報告が出されているのでお読み頂きたい1。 なお、本制度は今後も継続されるが、大学の外部資金獲得状況によって運営形態や対応時間が影響を受けるという不 安定さを持っている点が課題である。 2 2016年度 本年度は、新しいリベラルアーツ教育に向けた新設科目の設置、翌年度に受け入れが始まるスーパーグローバル大学 創成支援事業「グローバル技術科学アーキテクト養成コース」(以下 GAC)に対応したカリキュラムへの再構築を始め た年度である。新設科目については、狭い専門性にとらわれない多様で柔軟な価値観、視点、思考力などを養う科目が 設置された。これはこの後のリベラルアーツ教育改革へと繋がってゆくものである。 1 「豊橋技術科学大学における英語学習アドバイザーの 5 年間運用実績― 2015~2019年度の事例紹介 ―(2020年度前半の新型コ ロナウイルス感染症への対応も一部含む)」(アルク英語教育実態レポートVol.20 2020年12月)https://cdn2.alc.co.jp/sa/www/ report/alc_report_20201210.pdf 173 II 転換の10年
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