さらに伸ばしていけるよう、次の 10 年も教育の場を整えていきたい。 (建築・都市システム学系 准教授・瀧内雄二) 「本系に着任して」 私は 1992 年に東三河の蒲郡市で生まれ、豊橋市内の高校に通った後、岐阜大学にて学部から博士課程まで土木工学 を学びました。学位取得後は京都大学防災研究所で 1 年間博士研究員として研究に従事し、2021 年 4 月に豊橋技術科 学大学の助教として着任いたしました。着任前後は新型コロナウイルス感染拡大により社会が大きく変化した時期であ り、オンライン会議やリモートワークが急速に普及する中、本学の仕組みを理解しつつ新しい働き方に適応することに 必死だったことを覚えています。 私は本学の卒業生ではありませんが、高校時代にはSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の一環として本 学で研究体験をさせていただきました。現在の機械工学系の研究室に受け入れていただき、「金属の硬化」に関する実 験を行い、電子顕微鏡を用いた解析を教わりました。加熱や急冷によって身近な金属の性質が大きく変化することを目 の当たりにし、科学の奥深さに強い感動を覚えた経験は、今でも鮮明に残っています。現在は教員として母校のSSH 事業に携わる機会をいただき、当時の学びに少しでも恩返しができればという思いで取り組んでいます。 着任からの約 5 年間、教育研究活動を通じて、地元に大学があることの強み、そして地域の方々から寄せられる厚い 信頼を実感してきました。私の研究テーマが水害や気候変動であることから、2023年の大雨・洪水災害時には、豊橋 市役所をはじめとする行政機関や地元企業と連携し、事例分析や今後の備えについて議論を重ねました。解析の一環と して実施したアンケート調査では、多くの住民の方が自由記述欄に本学への期待や激励の言葉を寄せてくださり、先達 の先生方や OB・OG の皆様が築いてこられた歴史の重みと信頼の大きさを改めて感じました。 この伝統を受け継ぎ、さらに発展させていくことが、次世代を担う私たちの責務であると強く感じています。少子化 が進み大学の在り方が大きく変わろうとしている今こそ、地域に根ざした本学の価値を再確認し、教育・研究・社会貢 献の面でより一層の力を尽くしていきたいと考えています。 (建築・都市システム学系 准教授・豊田将也) 172 豊橋技術科学大学五十年史
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