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Chapter01

人間・ロボット共生リサーチセンター誕生−人に優しいから、人を救うロボット開発へ−/人間・ロボット共生リサーチセンター長、機械工学系教授 寺嶋一彦(てらしま かずひこ)
平成22年4月1日に念願がかない、本学に「人間・ロボット共生リサーチセンター」が誕生しました。情報通信棟の2階に本リサーチセンターのロボット室が設置され、そこを拠点に活動を展開していきます。設立の趣旨は、ロボット分野での最先端の研究成果を活用し、複数の研究コアを設定すると共に、地域の医療機関や企業との連携を図り、ロボット技術開発の発展的実用化、地域への貢献を目指すものです。次世代共生型ロボット開発のため大学キャンパス全体を活用し研究開発・検証を行います。

21世紀は超高齢化社会であり、生きがいを創生できる社会、機器・システムの開発、モノづくり支援のロボット開発、医学・生理学的知見とロボット技術の融合、人間とロボットの対話技術の開発などが不可欠です。また健康大国日本を実現するためには安全・安心・快適を実現する空間の創成、空間デザインとロボット・情報・コミュニケーション技術の融合が不可欠です。さらに、モノづくりの強化・支援は国家戦略であり、深い先進技術開発と幅広い技術教育の両立をするために人材育成の教材開発と場の提供が必要です。それに応えるべき人間・ロボット共生リサーチセンターの事業としては、リハビリ・介護ロボットと知的介護ステーション開発、キャンパスの至るところにロボットを配置しサービスするロボットキャンパスや、人、ロボット、建物が最適に共生したロボットハウスの構築、社会人と学生など教育・人材育成のためのロボットオープンラボ構築を重点課題として取り上げ推進します。

本リサーチセンターは、機械、制御、情報、電気電子、建築の研究分野からなる6人のコアメンバー(鈴木新一、寺嶋一彦、三浦純、栗山繁、松島史朗、岡田美智男)に加えて、本学の教員約20名が研究メンバーとして入り、産学官との連携により戦略的に研究を推進します。6月29日に本学で、本リサーチセンター設立式(講演と見学会)が行われました。また、11月29日には、国際的に著名なロボット研究者を交えてロボットシンポジウムを本学で開催します。詳しくは,ホームページをご覧ください(http://www.val.cs.tut.ac.jp/robot)。 

今まで私は、「人に優しい制御・ロボット開発」をスローガンに研究してまいりましたが、そのような悠長な態度ではロボット開発は実用化・活用化につながらないと最近痛感しております。これからは、「人を救う制御・ロボット開発」で参りたく思います。皆さんに愛され、期待されるロボットセンターにしていきたく思います。何卒、技科大の人間・ロボット共生リサーチセンターにご支援賜るとともに、是非、色々とご活用ください。
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Chapter02

「IT食農先導士」の誕生と「最先端グリーンハウス」の建設/先端農業・バイオリサーチセンター特任教授 三枝正彦(さいぐさ まさひこ)
IT食農先導士第1期生の記念写真
最先端グリーンハウスの外観
平成20年度から実施されている文科省地域再生人材創出拠点の形成事業、「東三河IT食農先導士養成拠点の形成」では、本年3月25日に榊佳之学長から修了生27名に修了証書と「IT食農先導士」の称号が授与された。また特に成績が優秀であった安藤恭崇、大木暁満、大木智香子、鈴木良一の4氏には優秀成績賞が贈られた。

修了生の内訳は男性22名、女性5名で、年齢は最少23歳、最高61歳で平均41歳、市町村別では豊橋市が14名、豊川市5名、新城市、岡崎市、名古屋市が各2名、田原市、一宮市が各1名、職業別では、会社員9名、農業9名、無職5名、公務員、学生など各2名であった。このように、誕生したIT先導士の経歴は様々であるが、IT農業で地域の活性化を志す思いは共通して極めて熱いものがあり、修了式後行われた祝賀会では一期生としての責任と今後の抱負が述べられた。修了生には早速、「IT先導士ネットワーク」を形成して戴き、東三河IT農業拠点形成が始まった。そして豊橋技術科学大学には新たに、「IT食農先導士サポートセンター」(総合研究実験棟903号室)が設置され、修了生に最新の農業情勢とIT情報を発信している。またこのセンターにはIT農業、農商工観連携を促進するために、必要な情報、書籍を集積すると共に、相談窓口を設置している(TEL:0532-44-6659, E-mail: sendoshi@recab.tut.ac.jp)。

一方、最新のIT施設園芸の研修を可能にするために、「最先端グリーンハウス: Intelligent Green House」が平成21年11月に建設され、本年は太陽光型植物工場を目指し、夏の暑さ対策として、二重カーテン、ミスト冷房、ヒートポンプの設置、冬の補光のためのナトリウムランプ、LEDの設置が行われている。また澤田和明教授グループが開発している最先端なマルチモーダルスマートセンサー(温度、pH、ECの同時、同位地測定)の設置も検討されている。さらに栽培方式としては愛知県農業総合試験場等が開発した袋培地によるハイワイヤー式トマト養液栽培と徳山高専大成博文教授のマイクロバブルを設置したレタス、ホウレンソウ、コマツナ水耕栽培の実証研究と実務訓練が行われている。

第1期生が実務訓練に用いたトマトの袋培地栽培は、実習後も栽培が継続され、週2回、TLOを通じて、学生や教職員に、朝穫りトマト(品種、桃太郎ヨーク)として供給され、高い人気を集めた。トマトには抗酸化作用のあるリコピンやビタミン類、花粉症などのアレルギーに効果のあるナリンゲニンカルコン、血圧正常化作用のあるγ-アミノ酪酸(GABA)などの健康機能性成分が沢山含まれており、学生、教職員の健康維持に今後とも一役買えれば幸いである。
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Chapter03

新聞で報道された豊橋技術科学大学(平成22年2月〜平成22年5月)/秘書室調べ
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