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松本幸大(まつもと ゆきひろ)/建設工学系 助教




岩ア泰永(いわさき やすなが)/先端農業・バイオリサーチセンター 准教授




井佐原均(いさはら ひとし)/情報メディア基盤センター 教授

着任までは、ずっと国の研究機関にいました。非常勤で講義をすることはありましたが、フルタイムの教育職は初めての経験です。
専門は情報学の一分野である自然言語処理です。人間が言葉を理解する過程を研究することにより、言葉をコンピュータで処理する手法を開発しています。機械翻訳や情報検索をはじめ、人間の知能に関わる多くの分野の基盤となる技術です。



石井 仁(いしい ひろむ)/テーラーメイド・バトンゾーン教育推進本部 特任教授




X線結晶構造解析とともに/物質工学系 教授 青木克之(あおき かつゆき)





邂逅と開眼/物質工学系 教授 逆井基次(さかい もとつぐ)

本学の創設と共に豊橋に着任して、星霜ここに32年、良き師、良き友、良き後輩・学生に恵まれた悔いの残らない半生を送ることが出来ました。大学人としての使命である「教育」と「研究」については、「真の大学教育は研究を通じて行なわれる」を言い訳に、研究志向で邁進した32年間だったようにも感じております。

大学入学直後、将来に対する可能性、希望そして夢が無限に広がる中で、それらを実現するためには、何から手をつけ始めたらよいか分からない苦悶の日々の中でのS先生との邂逅が私の学問に対する姿勢を形成してくれました。キャンパスに近いご自宅まで押しかけると、S先生は私の日々の苦悶に熱心に耳を傾けてくれました。そして、傍らの書棚か1冊の本(化学量子論の初歩)を取り出し、先ずはこれを完読すること、そして理解度を整理するために、各章を読み終えたらその要約をノートに箇条書きにすること、の二点を指示されました。完読後更に2度ほど新たに書籍をお借りし同様な勉強(訓練?)を繰り返したある日、「今後は自分の将来をイメージする中で好みの書籍を自ら探し独学をしなさい」と指示されました。教わることから自ら学ぶことへの私の転換点となり、この独学姿勢は今に至るまで続いております。私は10年を一区切りとして研究の方向を大きく変えてきましたが、その都度、「世界的名書籍(名著)」が常に私の師となって、これら新たな研究分野への参入に不可欠となる学問の基礎形成を助けてくれています。
大学院修士課程・博士課程における研究指導教官、N先生、との邂逅が私に研究者としての「自覚と自信」を与えてくれました。自然科学に対し研究者は謙虚でなければならない、科学の前に老若男女全て平等でなければならない、本物の研究とは何か、一流国際誌に論文を投稿することの重要性、等々、N先生との邂逅なくして研究者としての私の今は無いと思っています。過去の研究と決別して新たな研究分野に参入する際の勇気、新規参入研究分野の国際舞台で他に伍し、そして先導する研究能力・自信、等々、多くの宝物をN先生から授かりました。そして更に、論文投稿の都度、厳しくも本質的な指摘、示唆、激励を与えてくれた一流国際誌の論文査読者達が、新規研究分野で私が成長していくための、かけがえの無い「師」となっています。
A君とB君が石ころ道を歩いているとしましょう。A君は石ころの中に、あちらこちらにダイヤモンドが散在していても、全く気付くことなく通り過ぎてしまいます。一方、B君はダイヤモンドに気付いても、それらには目もくれず、誰が見ても見栄えのしない石ころを見つけ出し(石ころと邂逅し)、大事に大事に磨き上げ、やがて、ダイヤモンドよりも貴重な宝物へと変えてしまいました。この例え話のように、その後の人生を変えてしまう素晴らしい邂逅は皆さんの身の回りに沢山あると思います。つまるところ、素晴らしい邂逅と開眼は己の「心のあり方」次第のようです。



在職32年間の思い出/建設工学系 教授 加藤史郎(かとう しろう)
定年退職に当たり与えられました機会に、本学・建設工学系に勤務した32年間、学生とともに学び、また、そのなかで得た喜びなどを記したいと思います。
本学に33歳で赴任して数年は、授業内容や実験室の設計・整備などで時間が過ぎ、開学後初めての学生が修士に進学したころから本格的な研究が開始できました。テーマは、発電所の冷却塔の耐震設計、鉄骨ドームの座屈・耐震設計、RCシェル構造の耐荷力などで、主に科研と重なる内容でした。冷却塔と単層ドーム研究は、国際会議時に見たドイツの発電所とチェコのレーデラー・ドームが潜在的契機です。ヨーロッパの内陸に建設される発電所では河川の温排水問題の解決策として冷却塔が建設されはじめており、ルール大学のゼーナー教授を中心に設計法が研究されていましたが、1970代の日本では興味の対象にならない状況でした。一方、当時は、工業用水の不足、発電所による海洋温排水汚染が危惧される社会状況にあり、この解決策として土木と機械の混血構造物である冷却塔に興味を持った次第です。開始後数年で研究室の学生の成果が実り、冷却塔の座屈や耐震性に関する成果が出始めました。一方、鉄骨ドームは日本でも既に実現していましたが、レーデラー・ドーム(平面直径93.5m)に対比できる軽量のものは無く、理論と技術面で挑戦的なテーマでした。恩師の横尾、松岡、松下先生のテーマとも関連していたので、これを研究の柱の一つに据えた。本学開学前後の20年間は、社会基盤整備が日本でも高度に進行した時代であったこともあり、当時の若輩の私に取っては、理論の推進、成果の実現に向けた研究のできる恵まれた状況にあり、多くの優秀な仲間とともに研究に取り組むことができたのは幸運といえます。順次、知識処理、膜構造、グリッド処理、地震リスク評価にも展開し、これらすべてが学生あるいは民間の技術者との共同研究として楽しく実施しできましたが、これは無比の喜びであり、大学はじめ皆様のお陰と感謝しています。
開学時、修士学生を迎え研究室を立ち上げた30年前の心境は、「熟田津に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」の船出の歌がぴったりですが、この気持ちを思い出しつつ、22年度から新装船出するT.U.Tを心より祝福いたします。

開学時、修士学生を迎え研究室を立ち上げた30年前の心境は、「熟田津に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」の船出の歌がぴったりですが、この気持ちを思い出しつつ、22年度から新装船出するT.U.Tを心より祝福いたします。



フィンランド・ヘルシンキ ヴァンター(Vanter)空港/エコロジー工学系 准教授 田中照通(たなか てるみち)
何かの折りに誰かに役に立つ知識を目指してお送りしています。
豊橋からヨーロッパへ出張あるいは旅行に行くには幾つかの選択肢があります。日本を出る際の空港選びと、目的地までの経路、そして航空会社です。近頃はヨーロッパ各国への直行便も多くなり選択肢も増えました。
日本からEU圏へ行く場合、ちょっとした注意が必要なことがあります。直行便で目的地へ到着できる場合は問題ありませんが、EU圏内で乗り換えをする場合には国によってパスポート・コントロールの受け方が異なるので注意すべきでしょう。
例えば、ヘルシンキ経由の場合です。日本→ヘルシンキ→ストックホルムの場合では、ヘルシンキにおいてパスポート・コントロールを受けます。実際の例では手荷物検査場に長い長い行列ができ、1時間以上も待たされた経験があります。この時は次の飛行機までの時間が2時間あった筈なのですが、空港内を駆け抜けて飛行機の離陸に何とか間に合い、冷や汗をかきました。もちろん免税店なんて覗いている暇はありませんでした。
参考までに、ヴァンター空港では免税店の中心は日本から見るとパスポート・コントロールの向こう側にあります。往路で経由する場合には十分な乗り換え時間を見ておかないと免税店を覗く時間がありません。また復路で経由する場合には、パスポート・コントロールを通る前に免税店に寄っておかないとお土産を買い損ねます。
日本からヨーロッパに行く場合、多くの便がフィンランドの上空を通過します。そのため短時間・格安での選択を行うと直行便を除く場合はヘルシンキ乗り換えが選択肢に入るようです。ご参考まで。
豊橋からヨーロッパへ出張あるいは旅行に行くには幾つかの選択肢があります。日本を出る際の空港選びと、目的地までの経路、そして航空会社です。近頃はヨーロッパ各国への直行便も多くなり選択肢も増えました。
日本からEU圏へ行く場合、ちょっとした注意が必要なことがあります。直行便で目的地へ到着できる場合は問題ありませんが、EU圏内で乗り換えをする場合には国によってパスポート・コントロールの受け方が異なるので注意すべきでしょう。
例えば、ヘルシンキ経由の場合です。日本→ヘルシンキ→ストックホルムの場合では、ヘルシンキにおいてパスポート・コントロールを受けます。実際の例では手荷物検査場に長い長い行列ができ、1時間以上も待たされた経験があります。この時は次の飛行機までの時間が2時間あった筈なのですが、空港内を駆け抜けて飛行機の離陸に何とか間に合い、冷や汗をかきました。もちろん免税店なんて覗いている暇はありませんでした。
参考までに、ヴァンター空港では免税店の中心は日本から見るとパスポート・コントロールの向こう側にあります。往路で経由する場合には十分な乗り換え時間を見ておかないと免税店を覗く時間がありません。また復路で経由する場合には、パスポート・コントロールを通る前に免税店に寄っておかないとお土産を買い損ねます。
日本からヨーロッパに行く場合、多くの便がフィンランドの上空を通過します。そのため短時間・格安での選択を行うと直行便を除く場合はヘルシンキ乗り換えが選択肢に入るようです。ご参考まで。

