豊橋技術科学大学五十年史

3.2.4 社会連携戦略 1.社会連携を担当する組織の強化 本学は、開学当初から地域との連携に積極的に取り組んでいるが、法人化を機に、地域連携に関する活動を取り纏め、 推進する組織を設置し、それにより活動の見える化や学内協力体制が整備され、学外との窓口機能も確立した。平成 16 年度に設置された「地域連携室」は、地域自治体や小中高との連携、子ども向けや市民向けの講座などを担当した。 平成 24 年度には「社会連携推進本部」となり、「地域連携室」での実施事業に、4 リサーチセンターの社会連携事業や 社会人向け人材育成事業が加わり、産学連携部局とはまた別の形で産業界との連携が始まった。平成28年度には「社 会連携推進センター」となり、協定締結による地域自治体との連携強化や社会人向け人材育成事業の拡充などに取り組 んできた。センターも設置から10年となり、実施する活動の大きな柱はあまり変わらないが、長く継続されている取 組も社会の情勢に合わせ、実施内容や方法は変化してきている。 2.社会人向け人材育成プログラムの強化 中期目標・中期計画の第 3 期において、社会人向け人材育成は本学の重要な戦略に位置づけられた(機能強化:戦略 2-4 社会実装を志向したイノベーション人材の育成)。社会人の学び直しやリカレント、リスキリングという社会の 求めに対して、平成28年度から、学内の社会人向け講座を公募による「社会人向け実践教育プログラム」として整理 した。集積回路技術講習会、技術者養成研修など実習を伴うものや、e- ラーニングを中心とした農業分野のプログラム (最先端植物工場マネージャー育成プログラム、IT 食農先導士養成プログラム)など様々な内容、実施形態のプログラ ムがある。それらを「産業技術分野」と「地域社会基盤分野」に区分し、毎年度 10 を超えるプログラムを提供している。 第 4 期においては、プログラムの実施数ではなく、受講者の満足度に重きを置き、社会連携推進センターから実施部局 に対して、プログラム継続の際には課題を確認し次年度に向けた改善を求める取り組みも行った。 先端農業・バイオリサーチセンターや安全安心地域共創リサーチセンターが実施する「履修証明プログラム」は、文 部科学省の職業実践力プログラム(BP)や厚生労働省の教育訓練給付制度へ申請し認定を受ける等、各種制度の活用 にも積極的に取り組んだ。しかし、長期に渡る学習内容の多いプログラムは、時間の確保が難しい社会人にとっては学 びたい気持ちはあっても受講にはハードルが高いという声があり、大幅な見直しが求められるようになった。先端農業・ バイオリサーチセンターの 2 プログラム(最先端植物工場マネージャー育成プログラム、IT 食農先導士養成プログラム) は、受講時間の削減、新しいコンテンツとの入れ替え、オンラインの活用により、プログラムの質を落とさずにスリム 化を行い、令和 6 年度から改編した内容で実施している。 「社会人向け実践教育プログラム」と並行して、人材育成を希望する企業に対して、個別に専用のプログラムを編成 し提供する「オーダーメイド講座」の実施も取組の一つとした。令和 2 年度~ 5 年度に実施した「新東工業共同研究講 座 ロボット専門技術者研修」は、新東工業株式会社との共同研究講座の一部として人材育成が位置づけられており、 本学教員によるデータサイエンス、センサ、ロボット等に関する講義・実習を受講した後に、グループ毎に自分たちで 設定した課題に取り組み、発表まで行う形で実施された。 社会人の学びについては、学内だけでなく地域でも活発化しようとする動きがあった。平成 26 年 10 月には豊橋市の 第 3 セクター(株)サイエンス・クリエイトと本学社会連携推進本部(当時)の呼びかけで東三河の産業界、大学、自 68 豊橋技術科学大学五十年史

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