豊橋技術科学大学五十年史

豊橋日曜学校の活動と歩み 豊橋日曜学校は、愛知県豊橋市および周辺地域に暮らす心身に障がいのある子どもたちと、大学生ボランティアが一 日をともに過ごし、遊びや交流を通じて安心できる居場所を提供する、学生主体の福祉サークルである。愛知大学、豊 橋技術科学大学、豊橋創造大学の学生が合同で所属し、活動は月 2 回のペースで継続的に行われている。 活動の歴史をみると、豊橋日曜学校は 1973 年に「愛知不就学をなくす会・豊橋連絡会」のもとで第 1 回の活動が開 催されたことに始まる。1977年には運営の主な担い手が学生となり、学生主体の福祉活動として独立した。1979年には、 活動目的を「障がい児に充実した保育・遊びの場を保証すること」と定め、現在に至るまで一貫した理念のもとで活動 を続けてきた。 その後、活動は長期にわたり継続され、1980年代以降、社会奉仕実行賞や中日ブルーバード賞、社会福祉功労賞な ど数多くの表彰を受け、地域福祉への貢献が評価されてきた。1990年代には活動回数や周年行事を重ねるとともに、 地域のボランティアネットワークとも連携を深め、活動基盤を広げてきた。2001年には厚生労働大臣賞を受賞し、学 生主体の福祉活動として全国的にも高い評価を得た。近年では、2015年に手をつなぐ育成会連合会全国大会(名古屋 大会)表彰、2020 年の緑綬褒章受章など、半世紀近くにわたる継続的な取り組みが広く認められている。 子ども一人ひとりに学生ボランティアが寄り添い、ともに遊び、時間を共有するというスタイルを大切にしながら活 動を行ってきた。時代の変化とともに、参加する子どもたちの年齢や障がいの特性、家庭や地域を取り巻く状況も変化 しているが、その都度、学生たちは安全面や個々のニーズに配慮しながら活動内容を工夫している。 季節行事や屋外活動、創作活動、キャンプやハイキングなど、活動内容は年々広がりを見せ、単なる「遊びの場」に とどまらず、子どもたちが社会とつながり、豊かな経験を積む場として発展してきている。 こうした長年にわたる継続的な取り組みは、地域や福祉関係者、大学からも高く評価され、各種表彰や受賞につながっ ている。学生主体でありながら、世代交代を重ねつつ活動が受け継がれてきた点は、豊橋日曜学校の大きな特徴であり、 地域に根ざした福祉活動としての信頼の基盤となっている。 主な活動は、個別担当付き添いによる一日支援である。活動時には、子ども一人に対して学生ボランティアが一人担 当として付き添い、一日をともに過ごす体制をとっている。これにより、子どもとの信頼関係や安心感を大切にした関 わりが可能となっている。また、季節に応じたイベントや遊び、工作、ゲーム、ダンス、キャンプ、ハイキングなど、 多様なプログラムを実施しており、学校や福祉施設とは異なる「楽しい一日」を提供することで、子どもたちに笑顔と 豊かな体験を届けている。 活動内容は学生が主体となって企画・運営している。子どもたちの興味や安全面に十分配慮しながら、試行錯誤を重 ねてプログラムを考え、実行してきたことは、活動の継続性と質の向上につながっている。 豊橋日曜学校が生み出しているものは、子どもたちの笑顔と安心できる居場所であるといえよう。活動を通じて、家 庭・学校・福祉施設とは異なる「第三の居場所」を形成してきた点は、本活動の大きな成果であり、子どもたちの安心 感や社会的経験に寄与している。 今後も、こうした理念と活動が受け継がれ、子どもたちにとって安心と楽しさのある居場所であり続けるとともに、 学生と地域をつなぐ福祉活動として、豊橋日曜学校がさらに発展していくことが期待される。 本稿は、豊橋日曜学校ホームページ(https://webtss9035.wixsite.com/nichigaku)を参考としている。 252 豊橋技術科学大学五十年史

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