豊橋技術科学大学五十年史

3.4.5.5 人間・ロボット共生リサーチセンター/IRES2 人間・ロボット共生分野 1.人間・ロボット共生リサーチセンター(~ 2022 年度) 本リサーチセンターは、寺嶋前学長のリーダーシップの下、学内のロボティクス関連分野の教員が結集し、2010 年 4 月に設立された。ロボティクスは、情報、機械、電気電子といった基盤分野に加え、心理学や社会学など人と関わる分 野も含む、幅広い学術分野にまたがる総合的な学問領域である。本センターでは「人間とロボットの共生」をセンター 理念として掲げ、医療福祉・介護支援ロボット、サービスロボットのデザインと実装、人とロボットが共生する空間の ロボット化など、多様な課題を設定して活動を開始した。2016 ~ 2022 年度には岡田美智男教授がセンター長を務めた。 ロボット技術の社会実装に対する要請の高まりに応えるべく、多くの産学(官)連携プロジェクトを遂行した。愛知 県の産学官連携事業である知の拠点あいち重点研究プロジェクト(Ⅱ期~Ⅳ期、2016 年度~ 2024 年度)では、「介護 医療コンシェルジュロボット」「施設園芸作物の収穫支援ロボット」「多人数会話インタラクションロボット」「農業ビッ グデータ活用によるロボティックグリーンハウス」「ソーシャルメディエータ型ロボット」などの課題に取り組んだ。 また、本学独自のマッチングファンド形式によるイノベーション協働研究プロジェクト(2016 ~ 2024 年度)では、多 数の共同研究を推進し、「先進モーションテクノロジー」「屋外自動清掃ロボット」「〈弱いロボット〉概念の社会実装」「フィ ジカルケアロボット」「次世代ロボット施設園芸」「人協働・自動搬送システム」など、社会実装を目指した延べ11件 の課題に取り組んだ。2019年度からは、本学と企業との組織間連携の枠組みである共同研究講座制度が開始され、当 センターの構成員が 3 件の共同研究講座の運営に大きく貢献してきた。これらの大型プロジェクトに加え、構成員個人 単位での共同研究も活発に行われた。さらに、本センターは「知的財産プロデューサー派遣事業」に採択され、専属で 派遣された知的財産プロデューサーの支援を受けながら、知的財産マネジメントにも取り組んだ。 広報および社会貢献活動としては、各種展示会への出展や日本科学未来館など外部機関でのデモンストレーション展 示、大学オープンキャンパスでの研究成果公開、ならびに、あいち理数(現 STEAM)教育推進事業「知の探究講座」(愛 知県教育委員会主催・高校生向け)の開講などを行ってきた。 2.IRES2 社会実装部門 人間・ロボット共生分野(2023年度~) 2023 年 4 月の次世代半導体・センサ科学研究所(IRES2)の設立に伴い、人間・ロボット共生リサーチセンターにお ける研究開発活動は、同研究所社会実装部門の人間・ロボット共生分野へと移行した。組織上の変更はあったものの、 研究・活動内容自体は従来と同様の方針で継続している。移行後は現在に至るまで、三浦純教授が分野リーダーを務め ている。 当分野は主として機械工学系および情報・知能工学系の教員により構成され、前身センターと同様に研究分野は多岐 にわたる。主な研究分野としては、知能ロボティクス、ロボットビジョン、社会的ロボティクス、ヒューマン・ロボッ ト・インタラクション、ヒューマノイドロボット、空間知能化、行動認識、モーション工学、生体情報工学、バーチャ ルリアリティ、システム工学、制御工学、メカトロニクス、ソフトロボティクスなどが挙げられる。社会実装を目指す 部門の一分野として、引き続き知の拠点あいち重点研究プロジェクト、イノベーション協働研究プロジェクト、共同研 究講座を通じた産学連携に取り組んでいる。 広報および社会貢献活動についても従来の取り組みを継続するとともに、当分野独自の活動として、参画教員の全研 究室が原則参加し、技科大のロボット技術を一挙に公開する研究室公開イベント「TUT Robotics オープンラボ」を、 137 II 転換の10年

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