3.4.3 研究大学強化促進事業 (1)事業の背景と目的 日本の大学の研究力低下が懸念される中、本事業は世界ランク上位に食い込める研究大学を育成することを目的に開 始された。本学は、半導体センサやロボット工学、農工連携といった強みを持つ分野をさらに進化させ、「価値創造工学」 を核としたイノベーション創出基盤の構築を目指した。 (2)主な取り組み内容 ① 研究推進アドミニストレーションセンター(RAC)の設置 研究に専念できる環境を整備するため、学長直轄の組織として、研究推進アドミニストレーションセンター(RAC) を設置した。 RAC には専門知識を持つ URA(リサーチ・アドミニストレーター)を配置し、外部資金(科研費や大型プロジェク ト)の獲得支援、研究戦略の立案、国際共同研究のコーディネートを一元化した。また、プレアワード・ポストアワー ド支援のため、研究の構想段階から社会実装・知財管理に至るまで、教員を事務的・戦略的にバックアップする体制を 構築した。 ② 先端融合研究の推進と拠点形成 「エレクトロニクス先端融合研究所(EIIRIS)」を中心として異分野融合研究を加速させ、本学の強みである CMOS イメージセンサ技術を、医学や農業に応用する「マルチモーダルセンシング」の研究を推進した。また、2016年度に 技術科学イノベーション研究機構(RITI)を創設し、産学連携をより深化させるため、企業との共同研究を組織的に 行うプラットフォームを整備した。 ③ 若手研究者の育成と国際化 テニュアトラック制度の拡充のため、若手研究者が独立して研究に専念できるよう、研究費の支援やメンター制度を 強化した。また、海外のトップクラスの研究者を招へいし、学内に国際共同研究室を設置することで、学生や若手教員 が日常的に国際水準の研究に触れる環境を構築した。 (3)主な成果と実績 ① 外部資金獲得額の大幅な増加 RACによる支援により、教員の競争的研究資金(科研費、省庁大型プロジェクト等)獲得支援を強化した。また、 地域企業との共同研究契約や技術相談の支援体制を整備し、産学連携研究プロジェクトの数と質の向上に繋げ、特に、 エレクトロニクス先端融合研究所のような大型研究拠点を核に、外部資金の獲得と成果創出力を強化することができた。 ② 研究の質と国際プレゼンスの向上 分野別で見て引用数の高い論文(Top 10%論文)の割合が増加し、特にセンサデバイスやロボティクス分野での国 124 豊橋技術科学大学五十年史
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